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カテゴリー「あ」の134件の記事

2019年2月25日

アニー・イン・ザ・ターミナル(2018)

Terminal

- Terminal -          


ある駅に、死期が近い元教師、殺し屋の二人組、怪しいウェイトレス、清掃担当の老人などが行きかい、暗殺劇が展開する・・・・DVDで鑑賞。こんな作品を劇場でわざわざ鑑賞する気にはなれない。これはビデオ専用のVシネマ路線だろう。     


ヒロインはマーゴット・ロビー嬢で、今作品には制作も兼ねて出演していたそうだ。いろんな服装、メイクで登場していたから、彼女の意向が反映されたのかもしれない。悪女の雰囲気が立派に出ていて、怪しい人物としての役割は充分に果たしていたと思う。この作品は彼女のためにあったようだ。   


残念ながら、ネオンを強調したかったのか、色彩が派手で怪し過ぎていて、よほど好みが合わない限り、大半の人間には気味の悪い印象を残すだけの、グロテスクな映画に終わってしまった印象がある。描き方さえ変えれば、恐怖の殺し合い、スリルあふれる逆転劇にもできたような気がする。ヒチコックやデ・パルマ監督作品のような静かな映像でも良かったのではないか?    


そしてヒロインが、いったんは敗北するシーンもあったほうが良かったと思う。すんなり作戦が進んだら、盛り上がりを損なってしまう。入念に作戦を練ったヒロインだが、敵もさすがに鋭く、用心深くふるまわれて意図した結果が出ない。逆にヒロインのほうが攻撃を受けて傷を負う、絶体絶命の危機・・・そのような展開が欲しかった。   


二人組の殺し屋の年配なほうは良い味を出していた。デクスター・フレッチャーという人で、監督としてのほうが有名になってしまったようだ。若いほうの人物は、もう少し活躍できたほうが良かったと思う。ヒロインの感情が動いてしまい、冷酷になれないほうが話として面白い。逆に彼のほうが怒って逆襲して、あやうくヒロインがやられそうになる・・・・そのほうが観客の心情に訴えかけるものはあると思う。   


サイモン・ペグが老人役を演じていたが、意外なほどの名演だった。メイクのせいもあったろうが、どう見ても死にかけた老人にしか見えない。演じているのは喜劇なんだが、ストーリーは怖い、そんなひねったシーンでは彼の味が出るようだ。

2019年1月21日

頭にきてもアホとは戦うな!(2014)

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-田村耕太郎著、朝日新聞出版 -    

ベストセラーだったというので購読。元参議院議員で、現在は大学教授を務める田村耕太郎氏の著書。    


田村氏のことは全く知らなかった。おそらくテレビなどで一度は見ているはずなのだが、忘れてしまっているのだろう。自民党や民主党に所属していたらしい。その政治哲学は、よく分からない。一定の政治思想のようなものは持たないタイプなのかも知れない。もともとはビジネスマンらしく、様々な大学で学び、MBAなど多数の資格を持ち、様々な会社で活躍してきた人物のようだ。  


おそらく旧来の政治家とは少々違っていて、欧米型の、機を見るに敏なタイプの人物ではないかと思える。それは悪いことではない。速やかに問題を整理し、過去の政治的立場に固執せず、次々と処理していくタイプの人間も必要で、時には過去の行動との整合性がない事で批判されるとしても、スピード感のない族議員よりも実務的で役立つ場合もあるだろう。   


この本は少し短絡的すぎたり、繰り返しが多かったり、完成度の点では難があったと思うが、取り上げ方が優れている。欧米型の考え方と孫子など、古来からの伝統的な考え方が上手く融合した内容のように思った。孫子については著書の中でも書かれているから、影響を受けているようだ。欧米でだって研究されているはずだから、そのエッセンスは世界共通で学ばれている。足を引っ張る人間にこだわらずに、頭を整理して問題解決を目指すのは、ビジネスマンには必要な能力である。  


アホ・・・という表現に問題はある。アホとこちらが思っても、その人物は過去の経緯や確固たる信念によって、著者らと異なる意見を持っているに過ぎないのかも知れない。時間が経てば、そのアホウ氏のほうの意見が達観であった、その当時は間違いとしか思えなかったが、後になれば正しかったと分かるのかも知れない。いかに優秀なMBAであっても、しょっちゅう間違った判断を下しているのが実情である。問題処理の仕方、頭の使い方、処理のスピードや流儀、こだわりや信念、プライドや人格、それらは一様には評価できないので、簡単にアホウと断じてはいけない。 


ただし・・・劇場主も君子ではないから、「このアホウ!」と感じることは多い。主に運転中だ。狭い道の一番狭い所で停車して、こちらの車に進めと合図する人がいるが、あれはさすがにアホウであろう。劇場主は前後の状況を瞬時に考え、他の車を邪魔しないように、運転の王道を達成する所存である。しかし、現実はアホウ車の連続で、無理に突っ込んだ後に動けなくなって、劇場主にも後続にも負担をかける連中が多い。あれは、ほぼ確実に、かなり客観的にアホウである。職場にだって、きっと多数いるに違いない。自分の出世や見栄を大事にするあまり、同僚に負担をかける連中が。そんな連中にどう対処するか、この本を参考にすべきかもしれない。

2018年12月30日

アルペンライン・ツアー3日目(2018)

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- 読売旅行 -      


⑱富山市→黒部峡谷 バスに乗って富山の平野を東に向かう。連休中なのに混雑がなくて、移動はスムーズだった。富山の平野からは南側に延々と北アルプスの山々が見える。そびえたつ屏風のように、平野から一気に高い山が連なっている感じ。富山は独特の地形で、海の産物にも特徴があると聞くが、おそらく古い時代、山からの土砂が積もるまで、海のそばに断崖絶壁が続いていたに違いない。   

 

⑲黒部峡谷 渓谷の入り口は宇奈月駅。そばから温泉を引いてあるそうで、駅の傍に湯気が立っていた。そこからトロッコ列車で移動になったのだが、意外なほどの寒さで、防寒着を置いてきたことを後悔した。険しい渓谷を抜けて、鐘釣駅まで約1時間ほど。鐘釣駅の傍には万年雪の残骸が残っていた。黒部渓谷はあまりに地形が険しすぎるのか、九州の山にあるような谷間の集落がない。川の流れが穏やかな場所に、昔は住んだ人がいたのかもしれないが、米を作るには無理がある地形が邪魔して集落として残らなかったか、あるいは江戸時代に加賀藩が立ち入りを禁じた関係で、立ち退いたのかも知れない。

川の水は、岩石の色のせいか白みがかっていて、そのせいもあって非常に美しく見えた。九州地方の普通の川は、上流でも緑色が目立つ。藻が生えにくいのか、岩石の成分の違いのせいか分からないのだが。    

 

⑳ 白川村 峡谷から白川村を目指して再び高速道路をバスで移動。かなりの距離を移動したはずだが早く着いた。白川村は絵葉書などに載っている雪化粧した集落のイメージが強かったが、普通の季節でも幻想的、牧歌的な風景で、本当に人が住んでいるとは考えにくいくらい浮世離れした地域だった。

時間の関係で、建屋の内部には入らなかった。観光客が窓から外を覗いている様子を、こちらから眺められた。内部の様子は、おそらく古い田舎の農家のそれと同じようなものだろう。けして美しくはないはずだが、時間が許せば見てみたかった。

劇場主が子供の頃も、茅葺は珍しくはなかった。茅葺の家に1年ぐらい住んだこともある。でも、さすがに新しく茅をふき替える家を見たことはない。葺き替えがされないと、維持するのは難しい。部分的にトタン屋根にしたりした家も多かったが、今では郷里の村に茅葺の家は見ない。

白川村が維持されたのは、平野も結構あって稲作がかなり続けられたことや、観光収入のおかげもあったのだろう。合掌作りのような独特な作り方をしていなかったら、観光が成り立たないので、直ぐに普通の家だらけになり、もしかすると限界集落になっていたかも知れない。かなり偶然の面があったのではないかと思う。    

 

ツアーは金沢駅から急行列車に乗って、新大阪からふたたび新幹線で帰ってきたが、帰宅は非常に遅くなった。白川村から名古屋に出て新幹線に乗るか、もしかすると飛行機で名古屋に降りて、そこから初日に白川村、高山に行くルートもあり得たかもしれない。そして金沢⇔大阪間に新幹線が通れば、とても便利になるだろう。時間の余裕が生まれる。でも連休中でないなら、今回のルートでも余裕があり、待ち時間で困ることもないだろう。よく考えられたツアーだった。もう一度行けるかどうか、そんな元気と暇があるかどうか分からないが、今度はもっと余裕を持って楽しめるかも知れない。

 

 

2018年12月29日

アルペンライン・ツアー2日目(2018)

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- 読売旅行 -    

2日目は、このツアーの目玉である、上高地、アルペンラインを進んだ。       

 

⑦上高地 奥飛騨温泉から上高地は距離的には直ぐだったが、上高地への車の乗り入れは規制されているそうで、専用のバスに乗り換えるため、バスセンターに移動する必要があった。そんな規制があることも、まったく知らなかったので驚く。上高地は映像で見た通りだ。川の水が非常に美しく、白樺を中心とした木々の林も風情がある。

あのような地形で、川の直ぐ傍にホテルなどが建てられているのが不思議。台風などがあれば、大水が出て流されてしまいそうだ。高い場所なので、意外に集中豪雨の影響を受けにくいのかも知れない。写真をたくさん撮ったつもりだったが、後で見てみると撮り足りなかったと感じる。弾丸ツアーで余裕がなかった。 あそこで宿泊する人も多いだろうが、散歩以外に楽しめるものはなさそう。帝国ホテルの支店があって、そこでグルメを楽しむことはできそうだが、財布と相談が必要だろう。     

 

⑧ 上高地→北アルプス 乗鞍岳を見るには見たが、イメージをつかみにくかった。上高地そばの焼岳は色彩が独特なので印象深い。断崖絶壁の上に焼けた山頂付近が見える。穂高岳の一部は上高地から見えたが、谷間には雪のように見える白い岩が転がっているようだ。あの岩から出た粒子が、河童橋を流れる梓川の色を美しく見せている様子。

乗鞍岳も穂高岳も火山なので、凝灰岩が多くみられると思うのだが、阿蘇の火山と成分が違うのだろうか?阿蘇の周辺は、高千穂峡で見られるような黒みがかった柱状節理が多い。黄色いシラス風の岩石がある地域もあるにはあるが、広範囲に黒みがかった岩が見られる。岩石の性質が阿蘇とアルプスでは違うのか?詳しいことは分からない。     

 

⑨ 北アルプス 左手にアルプスを眺めながら、松本市や安曇野をバスで移動。アルプスの山々はつながっていて、どれが何山なのか区別できない。この平野の広さにも驚いた。山の中の盆地なんだが、反対側の霧ヶ峰、美ヶ原ははるか先で、広大な平野が広がっている。武田信玄が領地を広げようと企みたくなった理由も、なんとなく理解できた気になったし、信玄の攻撃を何度も撃退できただけの国力が、この地方にはあっただろうと納得。

大町市から左折してアルペンルートに入ったが、途中にたくさんの車が止まっている。山登りの人達の車らしい。アルペンルートへの車の侵入を制限している関係で、途中の道路わきに車を止め、バスで扇沢駅に登り、そこから関電のルートに乗ろうという人達だろう。扇沢駅がにぎわっていた。駅の周囲は蓮華岳、爺ヶ岳などの山があったが、いずれも険しい山々。     

 

⑩トローリーバス 扇沢駅から黒部ダムまでは地下を進むトローリーバス。乗り心地は良くなかった。満員で座れなかったし、曲がりくねって登る暗いトンネルの中を進むので、結構ゆれる。待ち時間が30分くらいで、乗車に10分、移動が16分程度だったかなと思う。 

 

⑪黒部ダム 雨の日にどうやっているのか、気になった。ダムの上を電力駆動のバスが移動することも可能ではないか?そうできれば、雨の日に濡れたくない人は、バスに乗ってダムの反対側まで行けるだろう。下車する人、そのまま乗る人で分かれると、料金の問題がやっかいかも知れないが・・・。 

到着後の道順が、あまり表示されていなかった。本を読んでいたから、ある程度分かったが、外国の人にも分かるように、矢印などを付けるべきだろう。

ダムは映画やテレビの映像で何度も見ていたのだが、迫力の凄さに驚く。まともに下を見るのが怖いくらいの高さ。天気は良くても風は相当吹いていて、下を見ている時に眼鏡か何か落とさないか心配になるほどだった。人工物でも、ああ巨大なら立派な風景になる。よくぞ、あんな巨大プロジェクトをやり遂げたものだ。

関電の計画に対し、日本国内の金融機関からは資金が集まらなかったとガイド氏が言っていた。確かに、山にトンネルを掘って現地に行き、そこで見たこともないような巨大構造物を作るなんて、どう考えても無茶な計画としか思えない。他に良い場所があろうに・・・ 結局、世界銀行からの国際的な金融支援を得て、56年ころから工事が本格化したらしい。映画の「黒部の太陽」も大掛かりな作品だった。本当の計画も大変なもので、やはり無茶だったのかもしれない。復興や発展を目指す当時の熱狂によって成された事業のように思う。    

 

 ⑫黒部平  黒部湖駅から地中のケーブルカーに乗って黒部平まで5分間。しかし、乗り込みまでにかなりの時間を要するので、時間のロスは感じる。我々はツアーで、ガイド氏が先に切符を取っていたから早い方だったが、普通の人が個人で乗る場合には、そう簡単には順番が来ないはず。こういった乗り継ぎを簡素化しないと、日程に無理が来るだけだろう。事前に切符を確保する手段があるのだろうか? 黒部平には広場があって、記念写真を何枚も撮影した。大観峰にかけて見える山肌は少し紅葉していたが、この後2週間くらいの間に最盛期が来たかと思うと、直ぐにシーズンを過ぎていた。下界よりも紅葉の期間が短いかも知れない。12月になると雪で閉ざされてしまうから、わずかな間の楽しみである。      


⑬大観峰 大観峰の駅まではロープウェイで移動したが、かなり揺れていた。駅の壁には、ゴンドラがぶつかった跡がくっきり。ここも非常に混雑しており、すし詰め状態。座れはしたものの、移動して写真を撮ったりは難しかった。大観峰の駅で展望所からしばらく山々を眺めた後、ふたたび地下のトンネルをトローリーバスに乗って移動。横揺れもまた激しく、時間も10分以上かかった気がする。     


⑭室堂駅に到着。この駅はかなり大きな施設で、売店が2階にわたって同じような商品を売っている。ロビーも、かなりの広さ。屋上から室堂の広い場所に出る。室堂は、どうやら立山の火山活動で山頂が崩れ、みくりが池に向かって土砂が流れ込んだ斜面のようだ。今の立山山頂は3000メートルを超える高さだが、もう少し高い本来の山があったのかもしれない。富山側に崩落し、途中で池や弥陀ヶ原などの湿原を形成しているらしいのだが、その感じは、見てみて初めて分かった。室堂駅からみくりが池に向かう途中、左手には富山湾らしき海が見えていた。


⑮室堂→美女平 室堂からはバスで下る。このバスは電力ではなく、普通のディーゼルエンジンで動いているらしい。こここそ電力駆動が望ましいように思えた。振り返ると、剣岳がチラリと見えた。信じられないくらいの急峻な形。あんな山に登る人が多いとは、ちょっと感覚的に理解しがたい。装備が整った今でも、やはり転落する人はいるはずだ。 バスで降りていく途中で何度かサルの群れに遭遇したが、サルたちはなかなかどいてくれない。慣れてしまっているようだ。全体に美しい光景だったが、日本一の高さという滝は霧がかかっていて見えなかったし、謂れのあるらしい大きな杉の木も一瞬で通り過ぎたので見損ねてしまった。     


⑯美女平からは短時間のケーブルカーで降りる。ここにはほとんど見れるものがない。それなのに、美女平の駅では随分待ち時間があった。40~50分だったろうか? 移動させるための全体の計画に問題があるからだろう。この区間のケーブルカーは本来なら必要ない。建設当時の環境保全策、当時の観光客数の見積もり、バスで移動してくる今の客数との調整など、工夫が足りていないようだ。観光客の多くが、駐車場などに寝そべっていたが、雨の日には相当な不都合が発生すると思う。 おそらく、ケーブルカーは止めて、道路での移動にするのが効率的だろう。便数を調節しやすい。それに電動なら環境への負荷も少ないと思う。   


⑰美女平→富山市 美女平で既に空は暗くなっていた。富山市には宿泊のためだけに向かう。結構疲れていた。年寄りにはきつい日程だった。

 

 

 

 

2018年12月28日

アルペンライン・ツアー一日目(2018)

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-読売旅行-       

 

今年の秋、読売旅行のアルペンラインツアーに参加した。以前から行きたかったのだが、山に登ると2泊は必要になり、仕事に支障が出るだろうと思い、遠慮していた。今年は思い切っての、かなり無理しての参加だったが、天候に恵まれる運もあって、楽しい旅になった。

おそらく旅行の細々したことはすぐ忘れてしまうと思うので、記録のために旅行雑記を記しておく。  

 

①大阪 新大阪までは新幹線、大阪からは貸し切りバスだった。久しぶりの大阪は、新鮮な街並みに感じた。普段は飲み屋街か学会会場にしか行かないからだろう。福岡市のほうが密集度が高い印象も受けた。途中で昭和の万博会場跡地を見れたが、交通の便はずいぶんと良くないと思った。会場の吹田市は、中心部からは相当離れている。この秋に決まったが、今度は2025年に埋立地で新しい万博があるらしい。行くことはあるだろうか?   

 

②大阪→琵琶湖 琵琶湖の周辺をバスで通るのは数十年ぶりだろうか。記憶と違って琵琶湖の南側は、えらく平野が広いと感じた。坂本城などがあり、近江の商人たちが形成されるくらいの経済が成り立つ人口もあったくらいだから、コメも相当量採れていたはずだ。広くて当然。考えてみれば分かること。何度か通ったはずなのに、なんとなく地図の印象で狭い平野しかないようなイメージに変わっていたようだ。    

 

③伊吹山、関が原 ガイドさんから歴史の話を色々聞きつつ、景色を楽しめた。今まで何度も見てきたはずだが、伊吹山の急峻さに驚いた。ヤマトタケルの伝説があるくらいだから、古くから遭難者が多かったのではなかろうか?おそらく薬草取りのため秋に登山したら、雪や霜にやられる事もあっただろう。周囲の山から明らかに頭一つ抜けた大きさなのだが、記憶していなかった。

高さは1500メートルにもならないから、九州山地の山のほうが大きいが、日本海からの風をもろに受けるからだろう、雪が酷いそうだ。

関が原も久しぶりに通った。新幹線に乗っていると秒の単位で過ぎてしまうから、何の感銘も受けないが、バスの場合はかなりの時間、眺めることができる。それでも、なんでこの場所を決戦の舞台にしなきゃならなかったのか、理解は難しい。東側から全体の地形が見えるので、待ち伏せしにくい。よって敵を殲滅するのは難しい場所のように思える。石田側は、軍議で有効な戦略を立てきれなかったのだろうか?おびき寄せる良い場所が他にないのか? もし場所が違っていたら、戦いの結果も違ったかも知れない。    

 

④一宮→高山 一宮市には高いタワーがある。ツインアーチ138というらしい。このタワーを今まで意識したことがなかったが、名古屋の北に近づくと非常に目立つ。だが、タワーの意義がよく分からない。公的な運営母体らしいが、傍に付随する施設が乏しく、必要性は薄い印象を受けた。

郡上市の傍も通った。山間の集落で、川に沿って平野があるにはあるが、広いとは言えない。国力を考えると、城など必要もなさそうな印象を受けた。過去に郡上一揆が起こるくらい激しい争いがあったらしいが、あのような城を維持するようでは、財政的な無理が予想される。それも一揆の原因だったのではなかろうか。

ひるがの高原を通った。ひるがのには学生時代、いちど行っているはずだが、雨の中を列車で延々時間をかけての移動で、視界が開けないまま到着したためか、何も記憶がない。30年以上も経つと、記憶がどんどんなくなっている。    

 

⑤高山市 高山市には古い町並みがかなり残っている。売店がたくさんあって、それらを眺めるだけでも楽しい。酒屋が二軒、向かい合って構えていた。お土産に「サルボボ」ちゃんを購入。たしかに、サルの陰部は赤いので、そのまま赤ちゃんを連想させる。

高山は、街並み以外にウリとなる観光資源はないように思えた。それが結果的に街並みを残したのかも知れない。何かあれば、街並みを残す意義を見いだせないだろう。大きな工場や軍事関係、交通関係の施設ができると、古い町並みを残す根拠が薄くなり、日常の都合のほうが優先されるはず。経済的変化が少なかったということではないだろうか?     

 

⑥奥飛騨温泉街  温泉街はあるにはあったが、既に暗闇の中の到着で、外に出る気にはなれなかった。宿は古く、湯の温度が全般にヌルめだった。湯の花というか、泥が多数浮かんでいて、情緒があるというよりも不潔な印象を受ける温泉につかり、非常に簡素な食事で我慢して、学生アパートのような部屋で就寝。これで満足は難しい。1日目はここで終わり。ほとんどが移動の時間に費やされ、もったいない印象を受けた。

 

1日目の日程は、ほとんどが移動の時間にあてられていた。時間的にはもったいない。九州から行くので仕方ないのだろうが、新幹線で名古屋まで行くなら時間を節約できるはずだし、大阪から金沢に新幹線が延びたら、日程も変わるだろう。初日のうちに白川村に行けるに違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

2018年12月22日

アメリカン・アサシン(2017)

American_assassin

LionsGate.etc. -


恋人をテロで失った主人公は、CIAにスカウトされた。訓練を受けた彼は、核テロを阻止するための作戦に臨むが・・・DVDで鑑賞。  


主人公を演じていたのはディラン・オブライエンという俳優。売り出し中の人気者らしい。演技に不満は感じなかったし、動きもなかなか良くて、アクションスターになれるかもしれないと思ったが、際立つ迫力は感じなかった。二枚目すぎたのか、細身だったからか? 今後この作品がシリーズ化されるか分からないのだが、少なくともジェイソン・ステイサムのような迫力が理由で次々と作品が作られることはない気がする。   


主人公はまともで、かつリアルな演技ぶりだったが、圧倒的なものがなかった。アクション映画のヒーローは、おそらく常識を超えていないといけないのだろうと思う。シリーズ化されるためには、観客が意外に思うほどの残虐ぶり、派手なアクション、B級映画のような過剰な演技が必要ではないかと思う。まともなヒーローでは、共感はされても印象に残りにくい。  


作品中のアクションのレベルは低くなかったと思う。おそらく専門の指導員がついて、リアルな戦いになるよう、充分に演出されていたに違いない。ストーリーも結構複雑で、裏切りや作戦の失敗など、話が複雑になるよう、緊迫感が出て来るよう、かなり入念に作られていた。しかし、今日のスパイ映画のほとんどがそうなっているので、際立って優れた構成とまでは感じなかった。よく出来ていたが、際立ってはいない、そんな印象。 


何かが不足していた。やはり主人公の個性ではないか? もし可能なら、尋常でない訓練によって普通の青年がクールな殺し屋に変身していくといった流れか、尋常でない怒りで、敵どもを残忍に殺しまくるダークヒーローとして描くなどを考えてみても良かったのかも知れない。あるいは変装などの特殊な能力、斬新なアイディアの秘密兵器を使って奇想天外な戦い方をするなど、リアルさを捨てた路線も、人気を得るためには考えて良かったのではないだろうか?

2018年9月27日

ある奴隷少女に起こった出来事(2017)

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- ハリエット・アン・ジェイコブス・新潮文庫 -       

 

この本は、もともとは南北戦争時代に出版された作品で、紆余曲折あって最近ようやく日本語に翻訳されたそうだ。実に驚くべき内容。              

 

キリスト教が大きな力を持つはずの米国で、自分は信者であると自覚しているはずの人間たちが、奴隷制が存在する中で普通に生活していた、その様子が実によく表現されていた。驚いたことのひとつは、奴隷であるはずの少女が、かなり自由に祖母の家を訪れて相談をしている点。おそらくは自分の主人には許可を得ての上だろうと思うのだが、祖母は自由を得ている人間であり、人の行き来はさかんなはずだから、いきなり逃亡される可能性を考えないといけない。逃げないとしても、自由に街中を歩かれたりしたら、それこそ自由恋愛でもされるかも知れない。             

 

「ルーツ」などの本には、縛られないにしても、監視員が付いた環境で作業を強いられる奴隷たちが描かれており、そのイメージで拘束されているものとして考えていた。逃亡の危険度が低い場合は、かなり自由な面もあったようだ。それだからこそ、奴隷たちの側も耐えられた面はあったのだろう。足枷をされる農園もあれば、家族に近い扱いをされる場合もあったというのが実情なのかも知れない。                  

 

ジェイコブスは、自分の所有者を遠ざけるため、別の白人男性と関係を持ったように書かれていたが、これは少し理解しがたい行動でもある。要するに所有者が気に入らなかっただけで、イケメンだったら、あるいは議員だったら関係を許せるともとられる。虐げられた人のギリギリの判断だったから仕方ないのかも知れない。詳細なことは分からないので非難はできないが、所有者が酷い醜男で、写真でも見たら一発で納得できるものかも知れない。                

 

日本も戦前戦中の性暴力が、大きな後遺症を残している。問題を象徴する慰安婦像をめぐって、世界各地で論争が起こっているらしい。大使館の前に像を作る行為は、法的にどうなのかと懸念するし、直接関係のない米国の地方都市に慰安婦像を作るのは、どんな根拠があるのか分からない。訴えかける時にも、一定のルールはあるだろう。             

 

いっぽうで日本の国としての対応が、上手いやり方ではなかったのも間違いない。そもそも朝鮮半島に進出し併合することで、血なまぐさい事件や性的抑圧は必ず起こる。その恨みは必ず残るものであり、支配を続けない限り管理できないし、支配を続ければ遷延化、重篤化するだけだ。進出や併合を企画し賛同した人たちは、責任を取る必要がある。彼らの遺族が国政に関与したりなど、あってはならない。恥を知るべきだ。                   

 

結局、日本の主権を守ることに一度は失敗したわけだから、戦前の戦いは全ては失敗したわけである。半島に出たことは、結局は失敗だった。今日の状態は、起こるべくして起こっているもので、彼らにしてみれば当然の行動と思う。しかし、その行動の結果、「忘れられた巨人」を呼び起こしてしまわないかと危惧している。新たな対立、暴力を生む可能性がある行動は、正当な理由があっても褒められるものではない。

 

 

2018年8月 4日

アメリカン・ソルジャー(2017)

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- Universal -


戦争後遺症を描いた作品。マイルズ・テラー主演。DVDで鑑賞。   


イラク戦争から帰還した兵士たちの、それぞれの家庭の様子を描いている。原作があるそうで、その中では映画に登場していたような人物のドキュメンタリーが複数語られているらしい。非常にマイナーな、およそ興行成績を期待できないタイプの作品だと思うが、それでも映画製作ができる米国は、やはり健全性を持つ国だと思う。   


イラク戦争は結局、戦後に現地が混乱した状況を残し、ISのような予想外の敵が登場したりして、出征した米兵にとっては後味の悪い結末になったはずと思う。自分が正しい事のために命を懸け、貢献し、その対価を得たということを実感できないと自己満足は難しい。仲間を失ったショックからは立ち直れないと想像する。その精神の状態の描き方が大事だった。  


この作品は、微妙な障害を描くことに成功していた。普通の映画なら、妄想によって激しく暴れる人物を描いて、それで上手い演技だと訴えたいところだろう。それを極力避けて、静かに狂っている様子、笑顔で後遺症に悩んでいる様子を描いていた。その視点、演出方法には感心する。  


マイルズ・テラーは兵隊には向かない顔をしていると思う。彼が演技力のある俳優なのか、劇場主はいまだに分からない。「セッション」は素晴らしい作品だったが、助演者のほうが素晴らしかったように思う。あの作品が有名なので、マイルズ君は過大に評価され、この作品にも当然のように主役としてキャスティングされたものの、本当に適役だったのかは分からない気がする。表情が分かりやすいとは感じなかった。 


もっと純朴そうで体力がありそうな、いかにも兵士然とした俳優のほうが良くなかったろうか? この作品の性格から考えると、純朴な人物が酷い目に遭い、悩み苦しみ、病的になっていく姿をリアルに描いたほうが良い。たくましそうな若者が、無残にやせ衰えて病的になることで観客の側に哀れだと感じることが期待されているはずだ。そんな方向性は狙っていなかったようで、それで話が深刻になりすぎなかったとも思えるが、訴える力も損なっていたかも知れない。


日本の自衛隊員にも、おそらく派遣の後遺症に悩む者が出ているだろう。作品の中で、米軍の巨大な病院が描かれていたが、日本の場合はあんなに立派な施設はないはず。各地の自衛隊病院は規模が小さい。対応は一般の病院がせざるをえないだろう。派遣を本格的にやるなら、直ぐに厚生施設が機能するように事前に考えておくべきだ。精神科医やカウンセリング関係の人間が多数必要だろう。スタッフはすぐには集まらないので、事前に計画を練って、一気に稼働できるようにしないといけない。 


もちろん、派遣などないほうが良いのだが・・・




 

 


 



 

 

2018年6月 9日

ある決闘 セントヘレナの掟 (2017)

The_duel

- Mississippix Studio etc. - 

 

テキサスレンジャーに所属する主人公は、メキシコ国境の事件を探る目的で町に到着。しかし怪しげな宗教団体が彼を邪魔することになる・・・DVDで鑑賞。 

 

主役はウッディ・ハレルソン。悪役側の中心人物だったが、「地獄の黙示録」のカーツ大佐をイメージしたらしく、マーロン・ブランドのような口調で怪人物を演じていた。 この悪役のキャラクター設定が素晴らしかった。ただの暴力男であったなら、二級品のアクション映画になる。宗教家としての性格を持ち、有能かつ大胆で戦争では活躍した人物として描かれ、悪の魅力あふれる人物だった。

 

最近のハレルソンの活躍は素晴らしい。大作映画で、主に悪役として第一級の存在感を維持している。気味の悪い表情が狂気を感じさせるので、使いやすい役者なのだろう。今回は妙なメイキャップをして登場していたが、メイクなど必要もないほど役柄に合ったキャスティングだった。はっきり言えば、主人公は誰でも良かった。ある程度の体力が感じられるなら、他の俳優でも充分だったろう。

 

戦いのシーンが非常にリアルだった。銃撃シーンは、かなりリアルだと感じた。リアルでないと、いかに凄いシーンでもしらけてしまう。銃撃の腕がない人たちは、銃を持っていても怖いはずだ。 最近の映画では銃撃戦が過剰に劇画化され、リアルさを損なったと思えるものも多い。過剰な演出はいけない。実際の銃撃戦では、よほど安定した姿勢から狙わないと、敵に当たるものではないはず。数百メートル離れた敵を次々と倒してゆくのは不自然だ。失敗ばかり繰り返すのが正しいと思う。専用の、狙撃用の銃なら最近は高精度で敵を倒すだろうが、西部劇の時代では難しいはず。 

 

いっぽうで、この作品でも無理をしたシーンが色々あったことも間違いない。ラスト近くで主人公がやられそうになるシーンは、安っぽいアクション映画を連想させる。あんな展開の作品は多いので、もう少し万人が納得できる描き方が欲しかった。せっかくの作品が、最後にレベルを下げてはもったいない。 

 

主人公の奥さんが洗脳されていく流れにも、少し無理を感じた。主人公と危険な旅に出るような女性が、いとも簡単に宗教にのめりこむものだろうか?過去に何か宗教的な経験をっしているか、あるいは病気をして悪役側に助けられるなど、自然な流れと認識させる描き方が必要だったと思う。高品質な作り方はしていなかったようだ。   


深いテーマも感じそこなった印象。宗教がかった集団と理性の戦いをテーマにする手もあったと思うのだが、ただ不気味な連中が人道に反した商売をやり、正義の味方がそれを倒すという話では、満足を狙うのも難しくないだろうか?


 

 

2018年4月22日

アトミック・ブロンド(2017)

Atomicblonde

- Focus Features  

 

MI6から派遣された女性スパイの活躍を描いた作品。活動の舞台は東西ドイツ統一直前のベルリン。そこでKGBや現地エージェントとの闘いが起こる・・・・DVDで鑑賞。   

 

デビッド・リーチ監督はデビッド・リンチとは別人のはず。まぎらわしい・・・。もともとはアクション部門を担当していたようだが、独特のセンスがあるらしく、アクション映画の総監督になっている。確かに斬新だった。殺陣に関しては、現在の最高峰かも知れない。  

 

階段で敵が倒れる時、後ろ向きに落ちていた。あれは観ていても本当に恐ろしいアクションだ。頭を打つことは確実で、下手すると首を損ねて一生寝たきりになりかねない。あんなシーンを考えつくなんて、よほどな技術がないと無理だろう。凄いシーンだった。   

 

「ジョン・ウィック」シリーズを監督していたから、動きが遅い俳優でも立派なアクションスターに仕上げることができると分かっている。 殴り合いの途中で互いにへたばって、よろけながらも戦うシーンも何度かあった。他の作品でも似たような描き方は見たことがあるが、特にへたばり具合に特徴があったと思う。少し強調しすぎて、かえって不自然になった印象も受けたが、カンフー映画のように一方的に敵を倒すばかりではおかしいので、リアルな格闘シーンの描き方と言えるかも知れない。  

 

この作品の制作の中心は主演のシャーリーズ・セロン御自身だそうだ。漫画の映画化権を買って、長い時間をかけて作品に仕上げたらしい。彼女も40歳くらいの歳になって、この種の作品のヒロインとしてはかなり無理もあったはずだが、もともとが凄いスレンダー美人なので、ギリギリながら体力がもっていたようだ。動きも素早く見える。でもヌードは、若い女優さんだけが担当したほうが良いかも知れない。スレンダーだが、特にヌード向きの体型ではなかったように思った。  

 

この作品は結構売れたらしいが、続編が作られるだろうか?セロン嬢の年齢を考えると、数年以内に作らないと難しいだろう。もし作ることが決まった場合、どのようにアクションを仕上げるのか、その点は腕の見せ所になる。顔の演技に関しては問題ない。動きがどうかに注目してみたい。偏見かも知れないが、セクシーで動きの良い新人女優が演じたら、もっとヒットしていたのかもしれないと思う。スパイと女優には賞味期限があると、偏った視点でだろうが思う。   

 

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