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2020年9月23日

フォードvsフェラーリ(2019)

20th-century-studios

-20th Century Studios -

レースで圧倒的な力を見せるフェラーリに対し、フォードが戦いを挑んだ物語。DVDで鑑賞。主演はチーム・リーダー役のマット・デイモンと、ドライバー役のクリスチャン・ベール。

レースのシーンはスピード感にあふれていた。でも、最近はF1のテレビ放送でもカメラを車に持ち込んで放映しているから、少しスピードに慣れてしまった感がある。驚愕するほどの迫力は感じなかった。 

ベールが演じたのは独特のこだわりを持つ人物で、いかにも映画のヒーローに向きそうな、かってのスティーヴ・マックィーンを思い出させる個性だった。チームの仲間からすると困る人間だが、映画の中の人物としては実に魅力的。上司から言われたことを守るだけの人間では、映画的にはつまらない。

モデルとなった人物は、実際にもル・マン・レースの直後に事故で亡くなっているという。おそらく、次のレースで圧倒的な勝利を得るべく、果敢なドライビングを試みた結果ではないだろうか?  

こだわりと言えば、エンツオ・フェラーリのこだわりも凄いと思う。資金力を持つフォードに支配され、自分たちの方針を捨てることを嫌がったからこそ物語は始まったはずで、そのこだわりは尊敬に値する。資金的に厳しい中でも戦い抜いたのだから、実は本当のヒーローはフェラーリの方だったのではないか? 

フェラーリはいまだにトップレベルの戦績をあげ続けている。それは社主だった彼の心意気、こだわりに感じ入る人間が多数存在し、会社の伝統となっているからだと思う。こだわりが、ブランドイメージにつながっている。

面白いと感じるのは、自分の整備工場や販売店を持つ人間が、大手企業の技術者としてレースチームを組むシステム。ちょうど作品にも名前が出ていたが、マクラーレンのような独特なチームもある。いろんな会社からエンジンの提供を受け、システム管理を担当しているようだが、それで経営が成り立つのも不思議ではある。

日本の自動車メーカーは、主にエンジンを提供することでレースに参加する場合が多いと思う。数は少ないが、日本にもマクラーレンに近い形のチームや、制御システムを売るIT企業もあるらしく、そのテレビドキュメンタリーを見たことがある。

様々なレースが日常的に行われている欧米の場合は、会社の外にタレントがいることも多いはずで、採用されたり契約を切られたり、人の所属は流動的なんだろう。しかし、モータスポーツの業界は、コロナの影響を受けてかなり変わるかも知れない。

 

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