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2020年5月26日

黒川弘務検事長の辞任劇(2020)

- 劇場型辞任 -

安倍内閣に近いと噂されていた黒川検事長が、5月21日に辞表を提出した。まさにドラマのような急展開。これは絶対、この劇場に取り上げないわけにはいかない。

賭けマージャンをやっていたこと、それも国民の犠牲をともなう外出自粛の真っただ中、自分の処遇をめぐって国会が紛糾している、まさにその時期にやっていたことが報道され、責任を取る形のようだ。受理されたのかどうかは知らないが、たぶん罷免を避けようという意識が働き、認められるだろう。

時期や立場のことを考えるとひどい事なので、辞任ではなく、懲戒免職に相当するような気もするが、早く幕を引きたい人は多いはず。大金をかけていなかったら、社会通念上の賭博とは少し違うとしても、世間を騒がせコロナ対策を遅らせたので、再就職はせずに隠遁して欲しい。あくまで感情論ではの話だが。

ただし、もしかすると黒川氏は被害者なのかも知れない。黒川氏から自分を検事総長にしてくれとは言わないような気がする。政権内部の力関係、周辺の人間たちの空気読み、その忖度根性が、今回の劇場を引き起こしたように思えてならない。

定年延長法案は、強行採決されると思っていた。信じられない急展開。ドラマチックで、誰も想定していなかったような流れ。 おそらく、どこかの時点で文春側から政権側に、記事にすることは伝えてあるはずで、それによって「黒川議案」取り下げが早くなったのではないかと思われる。

国会がどうなろうと気にしないかのような大胆不敵な行動か、あるいはギャンブル中毒なのか、もしくはマージャンをやった誰かの自爆攻撃だったのか、真相は不明。そもそも黒川氏が本当に安倍政権にべったりな人物なのかも不明。本人は、自分をめぐって紛糾していることに困惑していた可能性もある。

もし検事総長になってしまうと、猛烈な批判にさらされて、家族も外出しにくくなるほどだろう。政権に少しでも有利な判断をしたら、あるいは厳しく対処したら・・・考えるだけでも嫌になる。正常の感覚の人間なら、できれば引退したかっただろう。

朝日新聞や産経新聞の記者が参加していたというのも、ちょっと不可解。特に朝日新聞は、安倍内閣とは敵同士のような間柄で、互いに批判し合っている。その記者と個人的に仲が良いというのは、かなり複雑な話になる。互いに情報交換はしたいだろうが・・・まあ会社がどうだろうと、個人的に仲が良いというのもあり得る。でも、何かを意図して参加していなかったかという疑いは、当然あると思う。

事はどうやって発覚したのだろうか? 文春の記者か、あるいは黒川氏を敵視する人達の誰かが、氏の行動を探っていたのではないかと想像する。渦中の人だから、行動を見張らないとおかしい。それで、定期的に誰かの家に集まり、何かやっているという情報をつかみ、あのメンツから考えてマージャンだろうと推定され、盗聴かしつこい質問か、隣の家からの情報提供か、何かの手段によって金を賭けている証拠をつかんだ・・・そんな流れだろうか? 

もともと、彼らが賭けマージャンをやると知っている人はいたと思う。外出自粛期間の前だったら、メンバーがしゃべっていてもおかしくない。「オレ昨日さぁ、黒川さんにだいぶ負けたんだあ~」など、記者仲間に話すだろう。問題の当日に賭けているか賭けていないか、そこらの証拠を得る方法は、たぶん文春に書いてあると思う。読んでも仕方ないので劇場主は買わないが、きっと相当な部数が売れるだろう。売り切れるかもしれない。  

検察官の定年延長問題は、微妙になった。黒川氏が検事総長になることがなくなったので、理屈から言えば本来の議論に戻って、今後も延長を目指すのが政府には望まれるかもしれないのだが、そもそも定年を延長する必要性を劇場主は全く感じない。多くの人がそうだろうし、政権も、もはやそうかもしれない。

他の公務員と定年をいっしょにするためというのが政権側の理屈だったそうだが、誰もそんな言い訳を信じる人はいない。検察官全体の人事を掌握したい、政権に有利な立場の人を総長に就けたい、そんな狙いが全くなかったと考えるのは難しい。

しかし、コロナウイルスへの対策が必要な時期に、まだ困窮者に金が行き渡っていないのに、必要もない定年問題を議題にするなんて、信じられない感覚。たしかに検察組織には問題が多いと言われてはいるが、改革するには時期と方法を考え、適切な態度でやる必要がある。今は、その時期じゃない。

あまりに無理があるので、なにか大きな外的要因、たとえば米国の強い意志が働いている可能性も疑われる。証拠はないけど・・・

最悪の時期に法案を提出したのは、ヤキが回ったような印象。官房長官か党幹部か誰かの懇願に負けて、議案の成立を目指さざるをえなかったのかもしれないが、結果的に安倍内閣は評価を一段と下げた。次の選挙のことを考えると、自民党の議員たちは困惑しているだろう。

 

 

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