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2020年1月13日

アルファ 帰還リし者たち(2018)

Alpha

- Sony -

原始時代、狩りに出かけた主人公は仲間から取り残されてしまい、一人で故郷を目指すが、オオカミに襲われてしまう・・・・DVDで鑑賞。 

あまり大手の作品ではなく、大作でもなかったはずで、大スターが出演しているわけではなく、ストーリーにも映像技術にも取り立てて斬新なものはなかった。でも、そんな単純な作りながら、納得できる作品に仕上がっていたと思う。身の程をわきまえていたのだろうか、予算と技術、スタッフの質やマンパワーを考えて、うまくまとめられていたのかも知れない。 

CGではなかったようだが、スタジオでの撮影と屋外の光景が、かなり緻密に合成されていたようだ。メイキングを紹介する部分で、上手く合成された映像を確認することができた。 

オオカミ役の犬の表情が非常に良かった。何かを与えようといても警戒して唸り声をあげる時に、いかにもオオカミらしい敵意を持つ表情、声質だったが、もともとオオカミに近い品種の犬だからできたことだろう。よく選んで来ていたし、調教も非常に上手くできていた。 

主人公の演技がとても良かったとは感じなかったが、酷いものでもなかった。この作品は人間の演技力を問われるタイプのものではなかったのだろう、普通のテレビドラマのような演技でも特に大きな問題を感じなかった。

BBCのドキュメンタリー映像などで感じられるような、荘厳な雰囲気はなかった。苦しい旅を表現するためには、もう少し演出に工夫が必要だったのかもしれない。 

人間たちの来ている衣類には大きな欠陥があったはず。どうみても、この作品の時代のものとは思えない、縫製の痕が見えそうな布だった。あの当時、機織り機のようなものがあったとは考えにくい。当時なら、獣の皮を単純につないだり、重ねたりしかできなかったと思う。獣を素材にしていない物もあったかもしれないが、それは布というより、紐をより合わせて体に結びつけるような物だったはずだ。すこし興ざめする衣装だった。 

犬と人間の結びつきが、この作品のテーマだった。非常に単純で、分かりやすい。大きな感動を生む内容だとは思えない。作った意義や、何を目指して作ろうと思ったのか、そこも分からない。でも、犬の名演技を見るだけでも、この作品には意味があると思う。俳優たちの演技や衣装に足を引っ張られても、犬や猫の姿には、見るだけで心を和ませるものがある。

あのワンちゃんにはアカデミー賞を与えたい。

 

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