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2019年12月24日

シエラマドレの決斗(1966)

The-appaloosa

- Universal -

マーロン・ブランド主演の西部劇。夢の実現のために大事な馬を奪われた主人公が、悪党の組織と戦う話。DVDで鑑賞。 

演出の仕方が凝っていた。映像の中心から人物を外し、誰かの後ろ姿が中心に写っていたりするシーンが何度かあった。その効果は分からなかったが、視点が珍しかったので、観客の注意を引くことはできたと思う。 

雑誌でマーロン・ブランドのインタビューを読んだことがある。出演作の中で何作か、本人はまったく不満足な作品があったが、離婚やその他で金銭的に困って仕方なく出演したという。おそらく、この作品もそうではなかろうか? 体がだぶついている主人公は、あんまり恰好良くなかった。 

西部劇のイメージが薄いブランドには、この作品は全く合っていなかったようだ。馬上の姿もサマにならないし、髭ずらも無理に作っていることが分かる。セリフもよく聴き取れない。「はあ?聴こえねえよ!」と、相手が怒って一発で殺されても仕方ないような、そんなセリフの言い方だった。西部の男に見えないから、おそらく最初から出演しないほうが良かった。 

敵役を演じていたのはジョン・サクソン。後年、燃えよドラゴンに出演した俳優で、インディアン役を演じた映画もあった。こちらは非常に存在感のある演技で、いかにもメキシコの悪党らしい雰囲気がよく出ていた。こっちを主人公にしても良かったくらいであろう。そもそも言っていることが間違ってはいなかった。アメリカが全てを奪っていったから、自分が奪うのも当然というセリフは、実際にもそうだったのでは? 

主人公の挑発に乗って本当に一人で対決に向かうなど、アホなところはあるが、紳士的で勇気もあると言えばそうかもしれない。これは悪役の彼に、ぜひとも主役をやっていただいて、さすがに殺されても仕方ないかも知れないが、侵略者の米国人は復讐されるだろう・・・くらいの断末魔のセリフを吐いてほしかった。  

坂の上と下とで銃撃戦をやったら、通常は上にいる人間のほうが有利だろう。都合よく上の人間が撃たれ、しかも坂を転がり落ちて来て、ちゃんとやられたと分かるのは、あまりにも都合の良すぎる展開だった。リアルさを無視している。本来なら主人公らは撃たれていないとおかしいし、仮に敵をやっつけても、本当に勝負がついたかを慎重に、恐るおそる確認しに行く展開になったはずだ。

 

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