映画評

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2019年10月21日

ファクトフルネス(2019)

Factfulness

-日経BP社-

スウェーデンの公衆衛生学の教授が、統計事実と一般的な感覚とのズレを論じた著作。教授は、この本の出版の直前に死去してしまわれたそうだが、共同で作業していた息子夫婦が意志を継いで出版したのだそうだ。

最初から出て来るクイズのほとんどを、劇場主は間違ってしまった。チンパンジーより少し上くらいの成績。でも、恥じ入る必要はない。もっと酷い成績の人も多いはずだ。

劇場主は医者なので、商売柄、感覚と統計結果とのすり合わせをやり続けないといけない。自己流で治療していたら、後で患者さんの不利益を生じてしまう。新しい統計が出るたびに、自分の治療内容に訂正が必要ないか確認して行かないといけない。その統計の数が多いことと、それが延々と続く点が問題で、全てに目を通し、情報を整理することは無理な話。だから、外国の衛生環境については知識不足。

しかも、医学論文と言っても間違いやインチキの報告も多いので、嘘を見抜く能力も要求される。ファクトをつかみ、実際に応用していくのは簡単じゃない。ネット情報も、テレビのニュースや医学雑誌、広告も、嘘や誇張に満ちている。  

どうして勘違いしてしまうのかだが、劇場主の場合を例にとると、社会科で勉強するような内容を、今は全く学ばないというのが理由の第一だ。昭和の頃の知識しかないから、経済発展した地域の変化の具合を分かっていない。ワクチンの普及や食糧援助に関して、今でも酷いままでなにも改善されていないような認識のままだった。

その認識のままでも、日常生活で困ることはない。社会科のテストを受けるわけでもないし、アフリカでワクチン接種がどうだろうと、気にする余裕もない。自分のクリニックで購入するはずのワクチンを入手できないといった日常の不都合、ゴタゴタのほうが、よっぽど気になる事である。

肝炎やは麻疹ワクチンなどは、必要なくなるはずのない製品なので、流行や緊急事態に備えて、必ず一定量の余分な生産をしておかないといけないのが常識。ところが、なぜか毎年のように不足する。何が問題なのかは分からない。日本では製造会社の自由な経営方針が最優先なのだろうか? 足りなくても気にしないで良いと考えている? 製薬会社に天下りが入って、国の追及がされないようになっているのか、あるいは国の側に、そもそも事態に対応する意志がないのか、単に予算不足で予備の生産を促せないのか、何かがおかしいのだろうが何故かは分からないまま。 

とにかく、そんなゴタゴタへの対応だけで精一杯で、世界の現状がどのように変化しているのかについては、情報整理がおろそかになって久しい状況。ただ、さすがに自分の頭が古いことに気づくようになって、便利な地図帳を購入している。 貿易統計などを地図帳に付随して記載してある、あの地図帳だ。劇場主が習った統計とは全く内容が違う。統計は知識をバージョンアップさせる材料になる。

おそらく、地図の内容を基にクイズを作って「ファクトフルネス」の著者に質問したら、著者達は正解を出せないだろうと思う。公衆衛生以外の事に関しては、彼らの知識バージョンが古いとしても不思議ではないからだ。

 

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