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2019年9月27日

シャザム!(2019)

Shazam

- Warner Bros. -

DCコミックで古くから掲載されてきたキャラクターの実写映画化作品。魔法でスーパーヒーローになった少年が家族と協力して悪の軍団に立ち向かう話。DVDで鑑賞。 

主人公のキャラクター設定が素晴らしかった。母親に捨てられて傷ついた心のまま成長し、周囲の人々に打ち解けることができていない。その点で、まず共感を得やすいと思う。それでいて正義感にあふれるところや、生真面目ではなくて警察を出し抜いたり、悪さもする。好感を持ちやすい要素をそろえていたようだ。

しかも、変身してヒーローになっても、子供らしい遊び心はそのままで、イタズラして失敗したり、自分の能力に有頂天になったりする姿がおかしい。このキャラクターに加え、ヒネたキャラクターの兄弟がいて、二人の会話が漫才のようになるので、余計におかしい。この二人のコンビが素晴らしかった。 

また敵のキャラクターも素晴らしかった。主人公らと正反対に、笑いの要素が全くないコワモテのキャラクターで、幼少時の体験でヒネてしまっており、戦闘力でも主人公を圧倒しているので、敵役として完璧だった。こんな作品が今まで映画化されなかったのは不思議な感じもするが、おそらくマンガ雑誌の中での人気が一時期よりも落ちていて、キャラクターとして古かったせいだろうか? 

しかも、CGの技術が進んできたことによって実写映画化も可能になるのであるから、その時代に人気があるものを、まず映画化するのが常識的な考え方だろう。わざわざ古いキャラクターを復活させるのは無理がある。だから遅れたのかもしれない。 

この作品の登場人物たちの多くは、紅毛碧眼タイプではなかった。人種で言うと、WASPとは少し違う人達が中心。もともと主人公はプアホワイトの出身のはずだから、原作の設定でそうなっていたのか、映画関係者が意識的にそうしたのか知らないのだが、おそらく誰かが意図してそのようにしていたのだろう。それが成功していたのかは分からない。 

CGの技術に関しては問題なく、アクションシーンにも迫力を感じた。しかし、最近の作品はどれも高度なCGを使っているので、もう少し戦いに斬新さが欲しかったような気もする。ヒーローと怪物たちの戦いに、決定力のようなものが感じられず、ただ組み合っているだけのような印象も受けた。そのへんの検討も、不足していたかも知れない。 

 

 

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