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2019年8月30日

年金だけでも暮らせます(2019)

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- PHP新書 萩原博子著 麻生劇場協賛? -

この本が映画化されることはないだろう。この劇場で紹介するのは妙かも知れない。しかし、今年の参議院選挙の前に、年金に関することが話題になって、劇場を見ているかのような展開があり、興味を持ったのでここで講評してみたいと思った。麻生劇場の一部として、ここでも劇場公開したい。

著者の萩原氏は、たびたびテレビのコメンテーターとして解説をしている方だが、経済学者とは言えないと思う。単に年金や家計の問題を上手くまとめ、解説できる力がある専門家という印象。でも、それで十分だ。

この本には、思っていたより図表が少なかった印象。予想では、年収いくら、貯蓄いくらという例を並べ、各々のパターンでどれくらいの資金を補充したら良いのか、その細かい解説をしているのじゃないかと思っていた。でも、例示はそんなに詳細なものではなく、大まかなことを文章でまとめたに過ぎなかった。小さな本だから、細かい解説は無理だったのだろう。

この本の意義は、証券会社の発言に惑わされるなという注意を、分かりやすく解説したことにあると思う。欲にまみれた嘘つきどもに騙されたくはない。 経済学者にもロクなのはいない・・・というと失礼だが、年金に関しては役に立たない連中が多いことは否めない。政府の専門家達もそうだ。なかなか本当のことを言わない。言ってしまうと選挙で不利になるからと、政権が圧力をかけて来るから、言えるはずがない。

今年の場合は、審議会で年金のほかに2000万円以上の収入を得ないと、家計が資金不足になるという報告がまとめられ、いったんは麻生大臣もこれをそのまま公表したのだが、内閣か党のほうから、「そんな発表をしたら年金が100年大丈夫と言ったことが嘘になり、内閣が窮地に立たされる、だから発表はなかったことにしよう」と、急展開の流れになったようだ。なかったことに・・・といっても、既に発表されているのだから無理な話。おそらく、まとめ上げた役人は人事で損することになっただろうし、関係者の多くは、せっかくの仕事を無視され、腹を立てていることと思う。

選挙を気にせずに、堂々と答申を受けても良かったのではないかと思う。あるいは、審議会の時期を早めに調整し、選挙後にずらしておくといった用心深い対応をすべきだったのかも知れない。今回の選挙には結局、大きな影響はなかったようだが、事前の予測でも、年金問題は大きな論点にならないと思えた。既に多くの国民は諦めており、なんとか資産を確保しようと努力しているはずだから、いまさら何を発表されても、大きな変化はないはずだった。

年金の問題については、結局のところ少子化が一番のネックだと思う。スライド法などの細かい調整も必要だろうが、根本的な解決策であろうはずがない。人口が大きく変動すると、年金も健康保険制度も、収入と支出のバランスを維持しにくい。血のにじむような工夫、調整が必要になる。それでも、どうせ無理が発生する。小手先の調整ではなく、人口動態が安定していないといけない・・・その根本的な認識が足りていなかった。政府も、政党も裁判所も国民にも、その責任がある。政党や裁判所に課税するくらいの罰が必要だろう。得た税金で、出産祝い金を出すしか解決策はない。

 

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