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2019年7月21日

未来のミライ(2018)

Mirai

- 細田守監督、東宝 -

妹が誕生したばかりの幼児が主人公。妹に愛情を奪われたと感じた彼はスネる。そこに、未来から女学生になった妹が訪れる・・・・DVDで鑑賞。

監督は細田守氏。監督の実体験から、この作品のアイディアは生まれたという。心温まる物語。健全な精神、日常の中でよく経験する温かみのある出来事の数々、スネた子供がやりそうな行動などが上手く描かれていた。おそらく、万国共通で理解される部分が多いのではないか? 欧米の、比較的ドライな子育てをする家庭においては、主人公の父親の行動は大げさなギャグのように感じられ、違和感ばかりが先に立つかも知れないが、アジアではきっと受けるシーンも多いだろう。  

多くのシーンで美しい映像が目立った。したがって、この作品は本来なら劇場で鑑賞すべきだったように思う。もしくは高性能のテレビで、ブルーレイを使って観るべきだろう。 夢のような体験をするシーンでは、きっと印象が違って来る。 

心打つ作品だったかと問われれば、そこまでは行っていないのではないかと思う。佳作ではあるが、傑作とは言えないような、少しインパクトに欠ける印象は受けた。主人公の感情に、観客が共感できるかどうかを、大真面目に考えたのかどうかが少し疑わしい。

子供の感情は、大人から見れば幼稚で、常識の足りない、我がままなもののはずである。しかし、子供の頭の中ではそれなりの論理が働いて、自分がやりたいこと、やるべきと思ったことをやっていると思う。その理屈の運び方を、もう少しセリフを使って再現すべきではなかったかと思う。間違った理屈の進み具合でも、そのまま省略せずに表現すれば、主人公がどうして行動しているか、観客にも伝わりやすい。ややこしい表現が必要になるが、おそらく、そこが必要だったのではないかと感じた。 

我が家の子供たちは、残念ながらスネたまま育った子や、覇気の足りない子供、それぞれが思慮の足りなさそうな考え方のまま大人になりつつあるように思う。劇場主としては、自分の余暇のほとんどを子供のために使い、疲れ果ててしまった。もう一度やれと言われても、あれ以上関わるのは難しかったように思うが、結果として子供達の情緒が上手く育っていないようだから、力不足だった。

家内の協力も、あまり得られなかった。劇場主の人徳のなさが原因だろう。仮に家内が教育熱心だったとしても、必ず子育てがうまくいくとは限らなかったろう。子供に、元々の理解力、判断力があり、善き体験をできて、足を引っ張られても独力で解決していく脳の活動、生き抜こうとする強さがないなら、親の関わりも空回りに終わってしまう。懸命にやっても、報われない。悔しいが、それは現実だろう。 

 

 

 

 

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