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2019年5月14日

ボヘミアン・ラプソディ(2018)

Bohemian-rhapsody

- 20th Century Fox -

ロックバンド、クィーンのボーカルで、早世したフレディ・マーキュリーを主人公にした映画。ロングラン上映になっていて、評判が高かった。劇場ではなく、DVDで鑑賞。公開の時期がインフルエンザの流行と重なっていたので、映画館を遠慮したからだ。 

主人公を演じていたのはラミ・マレックで、「ナイトミュージアム」で古代エジプト人役をしていた俳優だ。小柄で、迫力の面ではドヤ顔のフレディ本人には及ばない。でも、おそらく本人の映像を繰り返し見て、動作を忠実に再現していたのだろう、ライブシーンの動作には大変な迫力があった。いっぽう、悲しさや孤独感の表現に関してはどうだろうか? 病的な感じが足りてなかったと思う。メーキャップなどで、もう少し青い顔、長いまつげにしたらよかったのではないか? 

ドラマに関して、特に優れていたとは思えない。アーチストを描いた他のドラマと同じレベルではないか? 観客の印象に残るようにだろう、フレディが恋人とライトを点けたり消したりして遊ぶシーンは、寂しい彼の心情が感じられて良いシーンだったと思うが、あのような演出は珍しくはない。際立つものは感じなかった。 

ステージ・シーンは素晴らしい。ライブエイドの映像は何度か観たことがあったが、細かい動作まで真似ていたはずだ。ライブ会場の迫力は、たぶんCGで演出していたと思うが、様子がよく分かった。クィーンが登場したころ、劇場主は中学生だった。「キラー・クイーン」がヒットして、特徴ある曲で、その存在を知った。いろんなロックバンドが登場しては消えていったが、それぞれに特色を出そうと、いろんな工夫をしていることは感じていた。クイーンの特徴は、オペラボイスと言われたフレディの歌い方だと思うが、当時からオカマチックな印象も感じられ、なんとなく狂気に近い、日本の歌舞伎役者にも通じる異常性がそのまま魅力になっていたようだ。 

劇場主がビートルズの次にファンになったのは、クイーンだった。気に入った曲は伝説のチャンピオンなど数曲で、ビートルズほど多数の名曲があったわけではない。理解不能な曲も多かった。特色を出そうと彼らも苦闘していたのだろう、妙な方向に進んでいて、もしかするとグループ内の意見がまとまらないまま出来上がった曲なのかなと感じるものもあった。個性を演出し、常に変化をもたせて観客の期待を裏切らないようにするためには、才能と共に病的な部分が必要だったのかも知れない。性的嗜好の問題が、孤独感を表現した歌詞や独特な表現方法につながっていた可能性はある。

ボーカル担当のパフォーマンスには限界がある。踊りも凄いか、ミック・ジャガーのようにシナを作るかだ。ミック・ジャガーは完成されたパフォーマーだったので、彼を超える存在になるのは難しい。よりホモセクシャルな方向に進むなら、本物のホモセクシャルであったほうが自然だ。そんなパフォーマーでないと、不自然に写るのかもしれない。

そもそも、一日中演奏や歌の練習をしたり、スタジオにこもって編集や録音の作業を続けていたら、体に良いはずはない。長くやろうと思ったら、ランニングや体操などの時間を確保しないといけないが、ロックミュージシャンでそんな規則正しい生活をする人は滅多にいなかったはずだ。アルコールや薬物の中毒も酷かったろう。偉人とは違う生き方で、伝記映画の対象とは本来なら少し違うと思う。悲劇的ヒーローの記録映画と表現すべきか?

 

 

 

 

 

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