映画評

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2019年2月13日

ロープ 戦場の生命線(2015)

A_perfect_day

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民族紛争の終息が間近のはずの東欧のある国。国際支援のため井戸を確保しようとする団体だが、住民や現地軍、国連軍による様々な妨害が待っていた・・・DVDで鑑賞。   


スペイン映画。主演のベニチオ・デル・トロは、この作品においては大活躍するわけではなく、シチュエーションが常に悪い方に向かい、思い通りにならない人物という設定だった。何もかも狙いを外れるので、そこがおかしい。そのような場合、その人物は笑いをねらう必要はなく、とことん真面目に、そして必死に行動して失敗したほうがかえって笑える。その役割を十分に演じていた。   


そんな主人公の相手役には、足を引っ張る人間、ピントがずれた人間など、仲間であっても主人公を助けるに至らず、どこか邪魔をしてしまう憎めない人間が欲しい。今回はティム・ロビンスがジョーク連発の怪人物を演じ、肉体関係があった女性や、協調性に欠ける同僚などが足を引っ張る役をはたしていたようだった。基本に忠実な設定具合と思う。    


戦場スレスレの危険地帯の話なので、緊張感は漂う。殺戮や爆破テロ、戦闘の後遺症で町が破壊された様子などもしっかり描かれている。そんな怖い状況の中で、ただ一本のロープを手にするまでに、たいへんな苦労が必要になることがおかしい。融通の利かない国連軍の行動も笑えるが、現地で実際に彼らと交渉することになったら、おそらく非常に困ったことになるだろう。皮肉を含めた笑いの対象であるとともに、怒りの対象にもなると思う。   


クリニックでも似たようなことはある。こちらは完全に善意に基づいて治療を勧めても、金や名誉が目当てだろうと言い張って、嫌な顔をされることは多い。こちらの信頼不足によるものだが、そんな患者が明らかに金目当ての通信販売業者にコロリと騙され、食い物にされてしまう。そして当方は嘘つきの能無しクリニックと、大きな声で吹聴される。そんな悲喜劇も映画化して良いのかもしれない。は?   


話のために作られたものと思うが、雨が降る降らないかによって井戸の水位が変動して良いものだろうか?日本の井戸は、通常は川の水、雨水が混じると衛生状態が保てないので、かなり深い地層まで掘られることが多い。雨が降っても、そこの水位が変わるまでには大変な時間がかかるはずだ。そんな良質の井戸が元々ない地域の話なのかも知れないが、違和感を感じた。

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