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2019年1月24日

レディ・バード(2017)

Lady_bird

- Universal -  


卒業間近の女子高生が主人公。母親と衝突しながら、東部の大学への進学を目指す彼女は、演劇部の活動や男子学生との恋を経験する・・・・DVDで鑑賞。 


明らかにハリウッド製の大作映画とは趣向が異なる作品。監督は「20センチュリー・ウーマン」で下宿人を演じていたグレタ・ガーウィグという方。女性の人生に関して、こだわりを持って活動しているのかもしれない。   


この作品は監督の自伝的作品らしい。監督の故郷であるサクラメントが舞台になっている。そのためか、味わいのある作品に仕上がっていると思う。故郷への郷愁、愛を感じさせる。この種の映画は、欧州ではあまり見かけない。米国の場合は国土が広いので、西海岸から東海岸に行く時は、ほとんど外国に移住するに等しい。その時の覚悟、興奮、それに伴う家族との話し合い、経済的な問題の悩みなどは、欧州の国とはちょっと違うものがあるだろう。EUの場合は、おそらく東欧諸国からフランスやドイツに出稼ぎに出た少女が、物語の主人公になりうると思う。強い覚悟で故郷を後にしてきた人の物語は、今後きっと増えて来るに違いない。   


ヒロインを演じていたシアーシャ・ローナンは20歳を過ぎており、少しブリッ子めいた演技だったかも知れないが、大女優の存在感、実在感を感じさせる。魅力たっぷりで、今日最高の旬を迎えた女優だと思う。


目線の動かせ方が的確なように思う。既に長いキャリアを持ち、個性的な映画にいろいろ出演しているから、ただの人気女優ではない。日本で言うと、広瀬すずに近い存在かもしれない。確かな演技力、表現力があって、失敗作がない。裕福ではない環境でも懸命に生きている人の雰囲気がうまく出る女優、しかも観客に共感されやすい・・・そんな点で共通していると思う。母親役、父親役も素晴らしかった。  


この作品のストーリーで、男子学生の物語は成り立ちうるだろうか?おそらく、なよなよした男子なら代替えも可能だろうが、主人公の魅力は出にくいだろう。しっかりした男子の場合も、何も共感を得にくい可能性が高い。この話は女子限定の物語だろう。 


米国で看護師と会社員の夫婦の家に生まれ育っても、大学への進学は非常に厳しい問題のようだ。米国の看護師は500~1000万円くらいの年収をもらう人が多いそうだから、日本より断然高収入で豊かであるものの、有名大学の学費が300万円以上するらしいし保険料も違うので、夫が無職になると進学は厳しいことになるのだろう。奨学金や学費ローンを抱え、相当な覚悟で進学することになる。その感覚がうまく作品で感じられた。


日本だと給与待遇がさらに悪いので、地元の国公立大学以外は考えられない。ローンを組んでバイトで生活しても、遠方の私立大学は無理に近いかも知れない。




 

 

 

 


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