映画評

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2019年1月 1日

平成という時代(1989~2019)

いよいよ平成最後の年になった。4月頃に新しい年号が発表される。平成の初年頃は、昭和天皇が入院されて、その病状が報道されるのを、病棟の同僚とあれこれ議論しながら眺めた記憶がある。大量の輸血が延命だけを目的としてされているんじゃないか、あるいは東大の年配の担当医で適切な処置をする能力が本当にあるのか? だめだろう、日頃からICUで働いている現役医師を連れてきたらどうか?など、勝手なことを言っていた。   


小渕氏が官房長官として発表した年号には違和感がなく、よく考えたねと思った。しかし、劇場主や日本にとって、平成は穏やかな日々ばかりでは済まなかった。仕事の面で個人的に苦労したし、災害もどんどん増えていくばかり、よく耐えたと、個人的には自分を褒めたい気分である。   

国を取り巻く環境は、当然ながら非常に流動的で、すぐ先のことも予想するのが難しいほど、日々目まぐるしく変わっている。


変化その① 

ソ連が崩壊したのは平成2年。これは大きかった。崩壊間近の頃は、偶発的な事件が起こらないか心配した。強大な軍備と諜報機関を有し、そう簡単に倒れるはずのなかった国家が倒れてしまった。その5年前くらいから予兆はあった。経済面を維持するのが難しいらしいという噂は雑誌でよく見かけていたし、東欧諸国が離れる動きに対処しないと判明した時点で、崩壊は確実と感じられた。計画経済で恐慌を乗り越えた頃や、ドイツ軍を撃退した頃は愛国心によって国を維持できたのだろうが、冷戦になると目的意識を保つのが難しい。経済的な面も大きかったろうし、国民の意識が、国家を維持しようという意欲から離れて行ったのだろう。共産主義国家に限らず、どの国でも崩壊は起こりうることと感じた。  


変化② 

代わって台頭中の中国。海洋進出が目立つ点が一番大きな懸念材料。南洋のサンゴ礁を次々と征服し、基地を作っているし、日本が権利を主張する海域にも多くの船が押し寄せているらしい。これは今後もひどくなるだろう。国威発揚のために、日本を挑発することも予想される。経済的な成長は著しく、富豪も増えたようだ。でも中国も安定しているとは思えない。ソ連と共通する政治体制であり、一党独裁で強権的な政権だから、紛争や景気、天変地異、事故など、何かのきっかけで一気に崩壊する可能性はある。その時は、恐ろしいほどの混乱がやってくるだろう。ソ連よりも大きな影響がありそうだ。


変化③ 

少子化が多くの人に認識されるようになった。劇場主の頭の中では30年前の時点で最大の懸念材料で、社会に憤懣を抱く原因だったが、最近まであまり問題視する人がいなかったので、バカバカしいことを気にする人と思われていたようだ。景気対策が皆の注意のほとんどを占めていて、ことの重大さに気づいていなかったと思う。今でもそうだろう。対処が遅れれば処置なしの大問題。でも今後、皆の認識がもっと強くなれば、改善策が生まれるかも知れない。基本的には金銭的な誘導をするしかないはずだが、そんな予算がついていない現状。   


変化④ 

SNSのシステムや、スマホなどの機器が進歩して、情報入手、決済、流通全般に大きな変化が起こった。ポケベルで悩まされていた平成初めの頃は、スマホが一気に大勢の人のライフスタイルを変えるなんて、考えてもみなかった。今後、どのように進化するのか予想できない。スマホに時間を取られている人が多いから、弊害が調整される動きも出て来ると思う。    


変化⑤ 

産業の空洞化 中国や東南アジアなどを生産の場にして製造を委託し、安い商品を輸入することが大規模に行われた。既に昭和の時代から徐々に進んでいたのだが、勢いが増したようだ。劇場主たちが学校で学んだ「加工して付加価値を付け、高く売って国を豊かに」という路線からは外れてしまった。価格破壊によって国内の製造業は衰退し、上手くシステムを作ったユニクロなどが大きな会社になった。国際競争に勝つために生産を外注し、一般国民は低収入になり、特権的な富豪が少数生まれるという構造。農村の崩壊傾向も、これに連なる現象なのかも知れない。 


変化⑥ 

テロの横行や、理解不能の事件があった。オウム真理教は奇怪な集団だった。波野村に進出していたから、おそらく信徒とすれ違うこともあっただろう。海外では銃乱射事件がしょっちゅう起こっているし、特に平成の後半になるとイスラム勢力によるテロが目立つようになり、空港の手荷物検査が厳しくなるなど、物騒になった。この傾向はまだ続きそうだ。    


変化⑦ 

右傾化、ブロック化 日本では右傾化が目立つ。海外でも自国優先で対立を厭わない勢力の力が増しているのは、ここ数年の著しい傾向。今後ひどくなっていくと、戦争が近づいてくるに違いない。善き時代を過ごせた我々も、人生の後半でひどい目に遭うことになるかもしれない。技術や輸送手段の発展によってグローバリズムが進んでも、人は基本的に定住し、伝統的な作業をして日々を暮らしていくものだ。突然、自分の生産物が売れなくなり、安い外国製品が流入したら、許せるはずがない。怒りで壁を作り、輸入阻止を訴えるのが道理だ。


変化⑧

気候や自然災害の頻度に変化があった。温暖化は確実に進んでいる。気温37度でも、それほど驚かなくなった。集中豪雨も毎年、激しさを増しているように感じる。東日本大震災以降、各地で地震が続いていて、まさかの熊本地震も起こった。地震は、日本列島周辺部の一連の動きで仕方ないと思う。今は、国内各地で地盤のずれを調整するために、地震が頻発してしまう時期なのだろう。でも、どうも希望に傷をつけるような、精神面への影響を伴う様相は、昨今の特徴かも知れない。人口が減り、過疎が進む中での災害は精神にこたえる。


変化⑨

レコードからCDへ。そしてダウンロードへ。音楽の媒体はえらく変わってしまった。学生時代にテープをダビングする店があったが、ほんの一時の商売だった。それに伴い、ラジカセがウォークマンになり、MDプレイヤーからアイポッドになり、格安MP3プレイヤーになり、またハイレゾウォークマンになりと、音楽の端末も目まぐるしく変わった。最近の端末の音質には驚く。しかし、こんなに変化されると、音楽関係の業者は安心して仕事できないのではなかろうか?


次の時代、どうなるのか? 希望より、不安のほうが大きい。さらに豊かになれるだろうか? 劇場主も齢を重ね、体力的に仕事が辛くなるばかりだろう。収入を大きく延ばすことは難しい。子供たちが立派に仕事してくれると良いのだが、見込みは必ずしも明るくない。 国内は子供が減り、農村が衰退し、ネット企業しか儲けていない、トヨタさえも不景気、国は戦争の準備を進めようとする、そんな時代になるのだろうか?   

 

投票する際の意識に、様々な間違いがあると思う。意思決定のあり方がよろしくない点が根本的な懸念材料。国の機関では、政党と役人たちが一塊となっており、反対意見が通らない状況。野党の意見も的が外れているようだ。公明党も妥協を重ねてしまっているようで、選挙の際の動員力を利用され、権力安定のための道具に成り下がっている印象。安定は良いことだが、長期では自浄作用を失い、大きな失敗につながることが歴史の必然でもある。 

 

劇場だから映画についても述べないわけにはいかない。技術面で大きな変化があった。CGの技術が凄く進んだ。スターウォーズのような有名作品以外にも、実写と見分けがつかない高度なCG映像が使われるようになった。アニメなのか実写なのか分かりにくい映像が、子供用の作品でも普通に使われる。この点は大きな変化だ。


カーアクション技術も進化した。運転中の車に横から敵の車がぶつかる様が、車載カメラによって記録されるのも普通になったし、縦回転で車が吹っ飛ぶ、人間もワイヤーで引っ張られて吹っ飛ぶ、迫力の点で昔とは全くレベルが違う。  


映画館も随分変わった。複数のスクリーンを持つシネマ・コンプレックスが増え、単独でやっていた古い劇場は淘汰された。汚い劇場にもずいぶん通ったものだが、今は同じ系列で興行する劇場しかないので、独特の作品は観にくい。リバイバルを待つということは滅多にしなくなった。ビデオ屋さんがあるので、古い作品はそれで観るし、ダウンロードという手法も可能になった。映画専門チャンネルもあるし、観たいならなんとか観れる時代。ありがたみが薄れて来たかも知れない。  


今後はさらに通信技術が進むらしい。5Gという方法が始まれば、もしかすると小型シアターをレンタルし、数万作品から選んで通信によって映画を鑑賞できるかもしれない。そうなると、数人単位の客で興行が成り立つ。消え去った田舎町のシアターの跡地、たぶん駐車場などになってるはずだが、そこでドライブインシアターのような小型上映もできるかも知れない。配給会社の存在意義も変わって来るだろう。 

 

 

 


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