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2018年12月25日

モリーズ・ゲーム(2017)

Mollys_game

STX films.etc. - 


実在の人物の自伝を基に、脚本家がみずから監督した作品。DVDで鑑賞。実話だから脚色するにも限界はあるはずなので、ものすごい展開があったわけではないと言えるが、非常に出来栄えが良かった。 


ヒロインを演じたジェシカ・チャスティンが持つ独特の迫力が効いていたし、セリフも素晴らしかった。オリンピック代表を狙えるほどの選手たちは、精神の強さもあるが、常識を何かしら外れた面を持つ印象がある。顔に凄いクセがあるジェシカ・チャスティンは、そんな役には最適だ。良い意味で、何かしらの狂気を感じさせる。彼女は期待を裏切らない。共演者のケヴィン・コスナーも、今回は一種の悪役のような役回りだったにもかかわらず、良い魅力を出していた。   


モリー氏は学業でも優秀だったらしいので、自叙伝にもその才能が現れているのかもしれない。かなりのベストセラーになったらしいから、おそらく優れた記述も多かったのでは? セリフには、そのオリジナルの会話も再現されていると思う。映画の中の会話は実にリアルで、上手い脚本だなと感心した。翻訳も良かったのかもしれない。  


監督は有名な脚本家だそうで、名前は知らなかったが、「ア・フュー・グッドメン」「ソーシャル・ネットワーク」など、独特の取り上げ方をしてある作品が多い。視点の鋭さで作品を仕上げる、熟練の職人といった手際の良さがあるのだろう。確かな能力を感じた。  


キャスティングに関しては、概ね上手く行っていたと思うが、やり手のギャンブラー役にだけは迫力が足りなかったように思えた。最後のほうで強面路線の態度を見せるから、少なくとも凄い切れ味の能力を持っていることが分かったほうが良い。ヒロインを出し抜き、自分だけは逮捕を免れるような、鮮やかな手際を感じさせた方が良かったはずだが、画面ではチャラ男のような雰囲気しか感じなかった。彼にも狂気をにじませたほうが良い。


ヒロインの私生活に関して、特に恋人の存在が全く描かれていなかったが、少し不自然ではないだろうか? 原作でどう描かれていたのか知らないが、生身のヒロインを描くためには、セクシーなシーンがあっても良かったのではないだろうか? 


それにしてもギャンブル中毒者というのは、劇場主には理解が遠く及ばない人種のようだ。劇場主の場合は金がない状態が一生ついて回っているので、金を使うことが嫌いである。少しでも「無駄じゃないか?」と感じたら、即座に使用は却下。ギャンブルの類には興味が湧かない・・・というか、悲しいかな持てる余裕すらなく、今日まで暮らしている。  

身近にパチンコ中毒は複数いた。取り立て組織からの電話が近所の家にかかってきて、「お隣の○○さんに払うように言ってください。」など、余計なことをさせられたという。今はインターネットによって地図から電話番号がかなり分かる。関係ない近所の住人にとっては困る時代である。  

 

もし劇場主が大金をせしめて、使い方に困るような状態なら、どう感じるかは分からない。 余裕が心の隙を生むかもしれない。 一攫千金を得るかどうかの興奮は、中毒に誰でもなりうるほど魅力のあるものかも知れない。芸能界やスポーツ選手で、若くして一気に金持ちになった人間は、簡単にはまり込むものかもしれない。恐ろしい世界だが。

 

 

 

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