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2018年10月 3日

置かれた場所で咲きなさい(2012)

- 渡辺和子、幻冬舎  -    

大学学長などを務めた修道女、渡辺和子氏のエッセイ。ベストセラーになったことは知っていたが、タイトルだけで内容を分かったつもりになって、今日まで読んでいなかった。でも、さすがに神様に申し訳ない気がして、このたび購読するに至った。  


実に良い内容であった。普通の人が書いた文章なら、そこまで強く印象に残らないかも知れないが、なにしろ目の前で父親を惨殺されるという体験をした、しかも聖職者なのだから、重みが違うのは当然だ。


渡辺氏が82~83歳ころに、この本は出版されている。それまでも多くの書籍を出しておられて、この本は一貫した流れの中の一冊に過ぎないようだが、大変なベストセラーになってしまったことで、一気に人の知るところとなったようだ。おそらく彼女のような立場の方は、毎日のように講演しなければならない。そのために過去に読んだ文章を整理し、テーマごとにまとめているはずだ。いきなり大勢の人達の前に出て、その場で何を話すか考えたりしているはずはない。  


内容が際立って優れているとは感じなかった。聖職者の方が話す内容としては、ごく普通かも知れない。内容だけではない、総合力が本の魅力になっているような気がしてならない。この本は、上手く整理して簡潔に書いたこと、そして印象に残るタイトル、もちろん内容の全てが高潔な精神に則っており、受け入れられそうな要因は多かった。  


渡辺氏の文章については、PHP出版社から過去に似たような内容の講話が出版されている。しかし、この作品ほどは売れていない。幻冬舎の戦略、構成、仕上げが素晴らしかったのかも知れない。とにかく印象に残る本だった。

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