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2018年6月18日

ひるね姫~知らないワタシの物語(2017)

Warner_bros


- 神山健治・ Warner Bros. -  


居眠りする女学生が主人公。彼女は夢の中で機械都市の姫様になるが、現実世界の自分の境遇と夢が連動していることに気づく・・・・DVDで鑑賞。  


この作品はDVDの予告編でさかんに宣伝されていたから知ってはいたが、さほど興味を持てないまま、鑑賞を延ばしていた。やはり固定観念としてだろうが、アニメはしょせんアニメであり、子供のためにあるもの。老年にさしかかった人間がわざわざ観るのは、なにか自分が幼くなったような、情けない気がする。時間がもったいないこともあるし、そんなテライめいた感傷が働くのかも知れない。いまさら気取ってもしょうがないんだけど・・・   


それに、夢と現実が交錯する話なんて、掃いて捨てるほどあったし今更ねえ・・・そんな意識もあった。よほど斬新なことを盛り込まないと、まさか満足はできないだろうねえ・・・ 


鑑賞して、素晴らしい出来栄えの、完成度の高い優れた企画だと感じた。レベルの高い仕事だった。この作品が優れている点は、東京オリンピックの頃を時代設定に用いていたこと、スマホやタブレットを駆使する現在と、自動運転技術という今後の問題を扱い、さらには親と子供、田舎と都会、男女の関わりなど、日常の物語も挿入されていることなどだろうか。入念に企画を練った様子が感じられ、感心する。


居眠りを設定に使う話は多い。夢と現実が交錯する話は毎年のように作られている。手塚治虫の漫画「ジェットキング」は面白い小品だった。居眠りの間だけヒーローになる弱い少年が、現実とかぶる登場人物たちと戦ったり、仲良くなったり、夢にあふれる話だった。設定はよく似ている。より多くのものを盛り込んだようだ。 


敵の個性が大事だったかもしれない。あまり憎まれないタイプの重役が悪役だったようだが、もっと怖い存在がいたらどうだったろうか?戦いの興奮度は上がったのではなかろうか? 


アニメの動きに関しても改善の余地があるように思った。特にヒロインが走る仕草には改善が必要だろう。体重を上手く表現できないのは、もはや許されないと思う。ピクサーによるCGアニメは、動きの自然さに関しては数段上を行く。あれを観た人は、あのレベルの動きを要求してくる。この作品の動きに関する表現は、全般にかなり古くなったものを感じる。建物や風景に関しては今の日本のアニメも進歩したが、人物の動きの表現に欠点がある。


微妙なもので、重力や体重、加速度などの感覚が表現できれば良いだけなんだろうが、おそらく人の手でいじるのではなく、コンピューターによって加工すべきものなのだろう。巨額の資金が必要で、まだ入手できていないだけなら、今後バージョン落ちのピクサーソフトを購入できれば、十分に使えそうな気もする。既に市販されたソフトにも、そんなものはないのだろうか?


あるいは中国の違法コピーを購入する手もあると思う・・・・いや、違法だからダメだ。   

 

中国と米国は、知的財産に関する権利を中心としてもめている。両国が互いの関税を上げると発表し、貿易戦争のようになりつつある。違法コピーは中国だけじゃなく、日本も韓国も酷かったが、中国の場合は米国の司法行政の力が及びにくい点で特殊だ。欧米は権利のために平気で戦争をしてきた。中国が少しでも弱みを見せれば、情け容赦なく権利を追求するだろう。もちろん中国だって長いこと欧米や日本に権利を蹂躙されてきたから、簡単には引かないだろう。     

 

ただし思うのは、貿易の交渉は数十年単位で積み上げるべきものと思う。大統領が交代して、急に「俺は許さん!」などと方針が変わるのは、混乱を生むだけだろう。結果に責任を取れるなら良いが、今の大統領には、そんな気もないはずだ。







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