映画評

  • 当劇場は劇場主のための映画館です。訪問者を期待しておりません。内容の客観性、正確性は保障できません。でも、真摯な批評を目指します。

劇場主

  • 乙女座 AB型 どの占いでも最悪の運勢 内科クリニックやってます。

Conflict of Interest

  • 特にありません。

おことわり

  • 当劇場は誹謗中傷を目的としておりません。もし権利を侵害されたと感じられた方は、申し訳ありませんが管理会社や公的機関に御相談ください。

« エブリシング(2017) | トップページ | 日の名残り(1989) »

2018年5月 1日

僕のワンダフルライフ(2017)

A_dogs_purpose

- Amblin etc -

 

少年に拾われた主人公の犬は幸せな生活を送るが、やがて亡くなり、別の犬に生まれ変わる。それを何度も繰り返し、再び少年に遭うことができるか?という話。DVDで鑑賞。  

 

もちろん映画だから、主人公は少年に再会することができる。どんな形で会えるかかが問題で、途中にほろ苦いエピソードが何度か繰り返されることになる。そのへんは、お約束。即座に再会できたら物語にならない。    

 

途中で他の生物に転生したりするような、他のいろいろなパターンがありえたと思う。他の作品ではそんなものが多い。でも、この物語では主人公は犬以外の生物にならない。それで良かったようだ。種が変わると、主人公のキャラクターも変えざるを得ない。それでは主人公の一途な思いが伝わりにくくなってしまう。だから、この物語は設定で成功が約束されていた。実際にもかなりのヒット作だったらしい。  

 

スピルバーグ系列の会社が制作しており、手慣れた手腕で美しく物語を作り上げていた。逆に言うと、劇的な面では少し足りない部分があったかもしれない。話の筋が早い段階で読めてしまうので、心から涙するほどの意外な幸運、登場人物たちの心に感動るといった物語の深みは、それほどでもなかったかも知れない。定型的過ぎる話、そんな印象も受けた。 

 

でも犬への愛情、ペットと人との関係に感動を覚えざるを得ないような、そんな心温まる作品だった。もし少年がひねくれた人生を過ごし、足を引きずりながら苦しそうに作業を繰り返すだけで、結局は不幸な死に方をしたりしていたら、物語としての深みは増したかもしれない。そこまで行かなくても、ハッピーエンドと言えるか微妙な形になっていたら、雰囲気としてはもっと高尚なものに仕上がらなかったろうか?  

 

例えばデニス・クエイド演じた人物を、もっと悪役にするか、30代くらいの微妙な年齢にするか、あるいは老人ホームに入りそうな人物にしていたらどうだろうか?彼が主人公を殺してしまうなどもありえる。アメリカの観客には受けなくなってしまうだろうけど、描き方次第ではより深く、美しい話になったかもしれない。

« エブリシング(2017) | トップページ | 日の名残り(1989) »