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2018年4月10日

バッタを倒しにアフリカへ(2018)

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- 前野ウルド浩太郎 -

 

昆虫学者の前野氏の著書。氏がモーリタニアに渡った経緯、バッタの研究、および研究費確保のために苦闘した様子を綴った本。    

 

売り上げも相当あげたようで、高い評価を受けたらしい。単純に面白いし、ポスドクの立場の辛さの記述や、学術的な知見の紹介もあり、盛りだくさんの内容で、読み物としてよく仕上がっていた。書き手の姿勢が素晴らしい。 

 

若者らしい軽いノリで、最果ての地にも近いアフリカ西部に行く勇気、そこで目論見と違った展開によって苦しむことになるので、フィクションのようなストーリーが展開し、小説のようだ。しかも話が単調にならないように、学術的な話題を添えたり、オタク研究と言えそうな珍しい話もあり、読者を飽きさせない。本としてよく仕上がっていた。 

 

バッタの問題の大きさは、劇場主にはよく分からない。昔は日本でもイナゴの被害が出ていたそうだが、今は農薬の力なのか、まったく聞かない。アフリカでも農薬は大量に使われているはずで、昔ほどの被害はないように思っていた。農薬の害のほうが気になる。 

 

研究の進行具合もよく知らない。バッタの遺伝子研究は当然進んでいるだろう。バッタが変性しないようにする研究も、わりと簡単にできそうな気がするのだが、そういえば完成したという話は聞かない。バッタに限った薬が見つかれば、大騒ぎする必要はない。イナゴ注意報が出そうな地域に限定して薬を使う。他の動植物に影響のない薬を選ぶなど、対応策は決まって来る。理屈は単純で、やがては高度な対策が完成するはずだ。そうなったら、前野氏は職を失うかも知れない。でも氏のことだ、ちゃっかり他の昆虫をネタに、きっとまた本屋大賞級の書物を書き上げるだろう。  

 

イナゴが食べない作物を遺伝子操作で作ろうという研究は既にやられていると思う。米国の企業が考えないはずはない。現地では死活問題だから、開発されたら拡がると思う。作物は日本に運ばれても、加工食品に混ぜられたら管理は難しい。法的な対応が必要。でも、TPPなどの交渉によって、独自の規制は難しいかも知れない。

 

 

 

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