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2018年3月14日

アメリカン・ヒーロー(2015)

Americanhero

 

- Amateur Distribution Ltd -

 

ドラッグとパーティーに明け暮れる主人公は、超能力で物を動かすことができる。彼は息子との生活を取り戻すべく、犯罪者たちと戦う覚悟をするが・・・

 

DVDで鑑賞。この種の作品はDVDでないと観れないだろう。メジャー路線から完全に外れたB級ヒーロー映画だ。東京あたりなら公開されるだろうが、地方都市ではまず期待できない。よく出来た作品だと思うが、かなり観客を選ぶ性質の映画なんで、R指定がついてしまったり、興行主たちが敬遠したり、世界的大ヒットが狙いにくい企画だろうと思う。

 

主人公のキャラクターが素晴らしいと、劇場主は思う。でも子供の多くは、彼を格好良いとは感じないだろう。基本、ヒーローは酔っぱらったり、ヤクに依存したりしてはならない。大人でも、こいつはあまりに酷いねと感じる人は多いだろう。多少のだらしなさは許容できても、完全なヤク中でアル中、ほぼ浮浪者姿では、さすがに限度を超えていると感じても当然だ。限度を超えた情けない人物がどう動くか、そこを上手く展開できたら、話は意外な感動を生むことになる。

そこを狙っているのは間違いない。劇場主の感覚では、それに成功していたと思う。ただし、あくまで劇場主の感覚で、である。演じていた俳優の風貌が、いかにも役柄を感じさせていたし、手持ちカメラを多用した撮影スタイルもリアルな感覚につながっていたから、悩める等身大ヒーローになっていたと思う。

同じように悩むヒーローとして、バットマンもよく深刻そうな顔を見せるが、あちらは大作映画のヒーローで、悩み方まで洗練されている。哲学書などを読みそうである。こちらはヤクにはまって、酔っぱらって道端で寝転んでいるのだから、B級らしく行動している。

 

最終的にはヒーローになれたようだった。でも、随分長くかかった。途中、これは改心したかな?と、思えたら直ぐにヤクのパーティーに参加したりして逆戻りもしていて、あれは悩んでいる主人公の心を表現したつもりだったかも知れないが、話の流れを分かりにくくしてしまったかもしれないと思った。観客の感情が変化するタイミングは考えないといけない。

「あ、これは主人公の気持ちが良い方向に向かったかな?」と、何げなく感じさせ、少しずつ明確にしていき、主人公の気持ちが高まっていることを強く表して・・・といった風に、徐々に表現を強めることが原則と思う。観客の感情を無視した編集は、良くない反応を生むと思う。「この作品は、どうも盛り上がりのタイミングが遅い。」・・・そんな印象を生むだろう。

 

さらに、戦いの規模、激しさについても、少し物足りない印象を受けた。建物が破壊され、想像を絶する圧倒的なパワーを見せて敵が戦意を喪失するくらいの派手さも必要だったのでは?敵が逃げていくだけでは、盛り上がりの点ではいただけないと感じる。血しぶきをあげるような派手さは必要ないが、予想を裏切る活躍は欲しかった。

 

 

 

 

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