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2018年3月 8日

チャップリンの移民(1917)

The_immigrant

- Mutual Film

 

移民船に乗ってアメリカへの移住を目指す人々。その中にチャップリン演じる紳士然とした人物もいる。揺れる船の様子や、知り合った娘さんとの、その後の再会などが描かれた作品。DVDで鑑賞。

屋外のロケらしいシーンもある。港の中かも知れないが、なんらかの手段で実際に船を揺らしているようだ。きっと撮影の時に気分が悪くなる役者も多かったろう。

 

 この作品は揺れる船の中での揺れによるギャグ、ギャンブルでせしめた金をめぐるドラマ、移住したけれど金がなくてレストランで困るシーンの三部に分かれている。大男たちを相手にしたギャグが基本となっているが、その中で同情によって人を助けたり、恋愛したりの要素と、悲しい境遇の人達が多数登場することなど、やがての大作につながるものが感じられる。初期のイタズラ好きの人物から、懸命に生きるドジで不幸な人物にキャラクターが少し変わっているようだ。

 

でも、この作品は「キッド」の4年も前で、同年の作品を調べると、他のドタバタ作品の中に埋もれるかのような印象もある。ある本によれば、この作品は当初はレストランのシーンで始まり、主人公が金のない人間で、相手役の娘とはかって船で知り合ったのだという設定を思いつき、話のつじつまを後で合わせたのではないかという。そう考えると自然かも知れない。ドタバタ劇を撮る中で、境遇を変えることで作品の魅力が増すということに気づくきっかけに、この作品こそがなっていたのかも知れない。

 

ドリフのギャグにも、揺れる船のシーンを真似たようなものがあったような気がする。決まって加藤茶が牛乳まみれになるパターンだ。揺れを使うのは単純なアイディアで、おそらくチャップリンが最初に使ったわけではないと思うが、今見てもおかしい。

 

大男の店員を出し抜いて食事代をせしめるレストランのシーンも、単純なんだが笑える。本来は「チャップリンのレストラン」とでもタイトルがつくはずだったのかもしれない。

 

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