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2017年9月14日

モアナと伝説の海(2016)

Moana

- Disney -

プリンセスの話に、随行する人物が豊かな個性を持つという伝統的スタイルの作品。決め手は脇役のキャラクターがどれくらい魅力的かということになる。DVDで鑑賞。

この作品の随行者マウイは、不思議な力を持つ怪人だった。体の各所にある入れ墨が動き、模様が各々個性と意見を持って意思表示するという設定は面白かった。それにヒーローだった過去から、失敗して現在は苦しい状態という設定も成功していた。敗北に打ち勝ち、新たな成功を夢見るというのは伝統的で、良い方向性だ。見ている側も健全な感覚を覚え、気分的にも良くなる。夢につながる。

さらに海が主な舞台だから、CG技術で美しい海原を表現できるはずだ。上手くいけばその技術だけで、観客はきっと感動できる。ファインディング・ニモのような魅力が期待できる。この作品は、企画の段階である程度の成功が約束されたような映画だと思う。

実際にも相当なヒットだったらしい。しかし、「アナと雪の女王」ほどの大ヒットにはなっていないようだ。アナ雪よりは設定の段階ではずっと上を行っていると思うのだが、何のせいだろうか?曲の魅力か、吹き替えタレントのせいか?

厳しく言えば、日本語版の歌声は、ハッとするほど魅力的ではなかったかも知れない。もちろん美しい声で、たぶん一流の歌手が歌っているのだろうが、誰が歌っているか気にはならなかったから、楽曲の魅力はアナ雪のほうが高かったかも知れない。アナ雪は、松たか子らが意外に素晴らしい歌声だったので感動した面もあった。この映画の日本版の歌声は、期待以上ではないだろう。

ミュージック・クリップにはハワイにルーツを持つ歌手の曲が入っていた。その歌声、音響技術は本当に素晴らしかった。おそらく、劇場で字幕版で鑑賞するなら、この作品の魅力はずっと増すのだろう。本物のハワイ娘が歌うと分かっていれば、聞くほうも印象が違うから。

ハワイやポリネシアの島々には、マウイの伝説が残っていると言う。伝説のマウイは、映画とは少しキャラクターが違うはずで、おそらくミュージカルのような動作はいっさいしないだろう。ジョークを言ったりするものではない。伝説的な存在だ。

伝説の勇者に対しての敬意は、このような作品ではあまり必要ないのだろうか?少なくとも米国本土は、ハワイを征服したのであり、もう少し被征服者の神に敬意を払っても良かったのではないかと感じた。マウイはもっと神聖な存在として描き、おちゃらけの部分は、他のキャラクターが担当すべきだったのでは?

 

 

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