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2017年9月 8日

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015)

Eye_in_the_sky


- Entertainment One -

イギリス出身のテロリストを狙う英国軍。ついに居所を突き止めたが、攻撃するには民間人の犠牲が問題となる。司令官達の間で緊迫したやりとりが続く・・・

・・・・DVDで鑑賞。緊迫感が素晴らしかった。緊迫するように、上手い盛り上げ方をしているなあと感心。さらに何か求めるとしたら、もう少しユーモアのあるやりとりがあれば良かったかも知れない。

登場したカメラ型の鳥、虫型のドローンはすごかった。あんなのが飛び回ったら、情報を隠すのは難しい。本当にあそこまで性能が上がっているかどうかは分からないが、かなり現実的なメカになっているのだろう。

英国と米国、現地部隊との間で、細かい連携がなされていることに驚いた。実際にはどうだろうか?通信は傍受される可能性も高いし、時差や機器の性能の問題もあり、それに描かれていたように、担当者が不在で連絡ができないことも多いはずだから、もっと限られた人だけで事を進めているのではないだろうか?映画のように話し合っていたら、作戦は上手くいかないだろう。

米軍が主体の場合は、おそらくもっと簡単だ。CIAと軍の上層部はモニターを見ているかも知れないが、議員やホワイトハウスの高官は指示する場所にはいないと思う。妙な政治的判断をされたら、作戦は失敗する。ゴーのサインが出たら、よほどな支障がないかぎり作戦は遂行されるはずだ。

作品が問題としているのは、「ドローン・オブ・ウォー」とほぼ同じ問題。上空からの爆撃でテロリストを狙う時、関係のない民間人、特に少年少女が犠牲になる。法的にどう処理されるのか、犠牲をどうやって避けるべきか、そこが人道的に大きな問題になる。

以前だったら、地上部隊が包囲するか、あるいはヘリがミサイルをぶち込んで、民間人ごと殺戮しても仕方なしという考え方だった。犠牲を避ける方法がないから、仕方ないというわけだ。攻撃方法が進化し、米英軍の犠牲が極端に減った現在では、危険を冒さずに敵を攻撃できるようになり、人道面に注目が集まるようになってしまった。

ドローン攻撃をどう考えるべきか、さっぱり分からない。欧米でも法律が追いついていないのかも知れない。戦争状態になった地域と、民間人が平穏に暮らす地域で、攻撃のあり方は違って当然だろう。民間人が暮らす地域では、いかに高性能で周辺の害が少ない武器でも、使うことは望ましくない。でも、それが法律化されると、テロリストは必ず民間人の中に潜り込む。

潜り込むことは民間人を人質に取ることであり、旧来の軍法ではそもそもが違法行為、軍法の対象外の連中といった理屈があった。正式な軍人ではなく、凶悪な殺人者であるから、残虐な方法で殺しても軍事法廷では裁かれないといった論調。でも、ほとんどがそんな戦場になったら、旧来の軍法を持ち出しても通用しないように感じる。

たぶん、国連で何か決まっていくのではないだろうか?有力国の都合に応じて、「何年度版のソフトによって犠牲が50%以下と判定されたケースでは、攻撃は許される!」「何年版ソフトによってテロリストの可能性70%以上と判定された人間は殺して良い!」といった、冷酷この上ない内容にならざるを得ないということだろう。

NATO諸国の首脳が参加したSNSで、「殺す?殺さない?」のタグに対し、「殺せ!」→「イイネ!」の支持が何件集まったら許可・・・ああ、考えただけでも怖ろしい話。

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