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2017年8月24日

エル・ドラド(1966)

Paramount

- Paramount -

衛星放送で鑑賞。ジョン・ウェイン主演の活劇映画。ストーリーはかなり複雑だったが、演技は古典的な型にはまった感じで、日本の時代劇を見るような安心感が感じられた。

変わった流れだと感じた点は、複雑すぎる展開。ジョン・ウェインが演じた主人公は勇敢であり、大活躍もするが、途中で待ち伏せを喰らって銃撃されてしまい、最後まで敵を倒しまくるほどの活躍はできていない。仲間の力を借りて、やっと戦ったという具合だ。リアルな路線と言えば、そうかも知れない。

単純なヒーロー映画では受けないという認識があって、ストーリーを複雑に、主人公にも弱さが少しあるべきという設定になったのかも知れない。あるいは、弱点が生じたことで勝負が不利になり、緊迫感が増すという計算が働いたのかも知れない。

他の中心人物も、その傾向はあった。投げナイフは得意だが銃は苦手という若い仲間。アル中になっている友人の保安官もそうだったし、特に保安官は直ぐに撃たれて足を引きずっていたから、本当は敵側のほうが勝たないとおかしい気もする。

孤高のガンマンが荒野で戦う叙情性は感じられなかった。女の友人はいたが、かってのように寂しく耐える女性ではなく、さっさと愛想をつかして去って行く怖い女で、より乾いた人間像になっていた。60年代は、もう叙情性が通用しない時代だったのか?

こんな作品、はたして興業的に成功したのだろうか?観客が喜びそうな特徴に満ちているとは思えなかったが・・・

やはり、古めかしいスタイルと言われようと、ヒーローは最後まで敵を倒しまくり、敵は途中では優勢でも最後には主人公にやられて、美女が主人公に抱きつき、万事がめでたしとなるほうが、後味が良いのではないか?

この作品、画質や音質は非常に優れていたので、古い作品だが鑑賞に耐えうると思う。ただし、今の若い観客に受けるような気はしない。凄いアクションがあるわけではないし、ジョン・ウェインの個性は、やはり今風ではない。米国南部の田舎のほうなら今でも一定の評価、安心感のような好印象を得ることもあるかも知れないが、都会では無理ではないか?

日本人には、さらに魅力が分かりにくいと思う。待ち伏せられてライフルで撃たれたら、そこで主人公は終わりの可能性が高いし、そもそも待ち伏せは卑怯な手段には違いなく、戦い方として恰好良いものでもない。その感覚の違いも、結構大きいように思う。

 

 

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