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2017年7月22日

WE ARE YOUR FRIENDS ウィー・アー・ユア・フレンズ(2015)

We_are_your_friends

- Warner Bros.etc. -

ザック・エフロン主演の青春映画。DJを中心として様々な業種に手を出し、成功を目指す主人公の話。DVDで鑑賞。

センスが新しい作品だった。監督はマックス・ジョセフ、原案はリチャード・シルバーマンという方々だったが、いずれも知らない人達。もしかすると、DJ業界~MTV業界の出身かも知れない。音楽的なセンスを感じた。

主人公は主にDJとしての成功を目指している。そこに恋の出会い、仲間とのつるみ、妖しい業界の会社員としての仕事、麻薬取引、そしてパーティー三昧の夜などがからんで、かなりハードな日常を過ごしている。普通の若者というより、犯罪者に近い底辺の存在。日本でなら、完全に半グレだ。

ただ、この作品では、そんな彼らに対して好意的なとらえ方をしている。それは金銭的な成功を夢見ているから、という理由のように見受ける。たとえ犯罪であっても、成功することを夢見るのは悪いことではない、それに近い描き方だった。劇場主の感覚とは合わないが、米国人の普通の感覚はそんなものかも知れない。

この作品を、子供に見せて良いとは思えない。犯罪者を讃えるに近い描き方をしているし、あくまで映画的に面白い人物として極端な描き方をしているだけだが、それに子供が妙な影響を受けて、半グレを気取ったりしたら大変だ。でも、恋人とみる作品としてはかなり良いセン、行っていると思う。恋愛に関しては純愛に近い態度を主人公はとっていたから。ふたりの仲に関して、悪い影響があるようには感じなかった。

主人公の仲間を演じていた俳優達が、非常に良い味を出していた。目立ちすぎず、脇役としての立場を保ちつつ、妙に演技くさい仕草をとらず、カメラを気にしないかのように自然に動いている点が素晴らしかった。

この作品は、興業的には成功していないようだ。成功を描いた作品なのに、金銭面で失敗とは残念だ。もともとメジャー作品ではないようだし、物語として大きなエポックがあるわけではないから、当然の結果かも知れない。描き方も、ラリッたことを表現した妙なシーンや、文字を大きく出したり、少し統一性に欠けていた。

ストーリーは、改善の余地があったと思う。亡くなってしまう仲間は、仲間の中でも無二の親友である必要があったと感じた。あるいは、明らかに主人公が責任を感じざるを得ないような要素が必要。主人公が悩みを相談されて、自分の都合で無視したなど。そんな設定なら、ドラマ性が高まると思う。過去のドラマではたいていそんな流れだった。仲間の死で、主人公がどん底の心理状態に陥るのが通常の流れ。

それに、無理して大金を得て、急転直下の大失敗を犯すといったスリルはなかった。物語として大人しすぎたと思う。大成功の後の大失敗、あるいは逆の急展開は、観ている側には面白いはず。原則に従って、大きな展開の変化があれば単純に面白くなったのではないか?

DJ・・・・かってのラジオDJのイメージと、昨今の人気DJは全く違う。世界を股にかけ、億単位の報酬を得るDJスターもいるらしい。ダンスミュージックのあり方が変わって、昔のように歌詞が優れているかより、チューニングなどの技術が重要視されるように、いつのまにかなっている。

試しに有名DJのCDを聴いてみても、劇場主にはさっぱり魅力が分からない。固定観念のせいかも知れないが、歌手のオリジナルの楽曲とは、訴えかける力が違う。おそらく実際のクラブなどで、音響と視覚、それに踊りが揃わないと、本来の意味が出てこないタイプのものだろう。基本は単調な音楽なんだから。

それに健康的な印象を受けない。空気悪そうな場所で、低所得者が憂さを晴らし、一部の人間が不当な利益を得る・・・・そんなグローバリズムの吹きだまりをイメージしてしまう。「這い上がれるかな?」という主人公の訴えかけは、吹きだまり状況を的確に表していないだろうか?

フェス・・・その意味もかなり変化している。30年前だと、ジャズやフォークを中心としたバンドの音楽を聴くのが主流で、ノリが良い曲なら踊ったりする、そんなスタイルだったが、今はパソコンで作った曲で踊るのが主流。舞台で場を仕切るアーチストは、センスは良いかも知れないがオタク化しており、芸の面で言えば退化したと感じる。このスタイルは飽きられて、今後また変化していくと予想する。

 

 

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