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2017年7月16日

アメリカン・レポーター(2016)

Whiskey_tango_foxtrot

- Universal -

アフガニスタンで現地取材をする女性レポーターの行動を、原作者の実体験を元に描いた物語。いちおう、コメディ仕立てになっているが、かなりシリアスなドラマタッチ。DVDで鑑賞。日本では劇場公開されなかったかも知れないが、優れた作品と思う。

原題は「ウイスキー・タンゴ・フォックストロット」。意味はいろいろ考えられるが、要するに酩酊状態に陥ることが多い主人公の生活を表したタイトルだろうか?タンゴを踊っていたようには見えなかったのだけれど・・・

ヒロインを演じた女優ティナ・フェイは主にテレビ界のスターらしく、多才な方らしい。映画の出演は多くはない。でも今回の演技は、役柄も良かったのだろうが、非常に味があって好感を持った。ヒロインに共感できた。

ヒロインの特徴は、多少の色気、品が良すぎない、感覚は鋭く、仕事はちゃんとこなす、生活は破綻寸前、そんなところだろうか?一歩間違えればアル中のだらしない女、行かず後家のしようもないアバズレに陥りかねない、そのギリギリで粘っている、そんな感じ。そこを上手く描いていた。

表現の問題もあるから、この作品は家族で一緒に鑑賞できるようなものではないだろう。基本は大人限定の作品。ただ、この作品は同性、異性関係なく、大勢で鑑賞しても気まずくなりにくい印象を受ける。品がないけど、許せるのは、展開が良かったからか?

この作品は、驚いたことにアフガニスタン周辺で撮影されたのではなく、米国の基地などを利用し、大がかりなセットを作って撮影したのだそうだ。そこまでやる必要があったのか、ちょっと理解に苦しむのだが、その甲斐はあって実にリアルな町並みが再現されており、予算の凄さに感じ入る。

さて戦地に関して最近思うのだが、今日の技術をもってすれば、戦地のレポーターという仕事は、もうすぐ無理になるのではないだろうか?

たとえば、今のカメラには人の顔を自動認識し、焦点を合わせる機能が標準装備だ。少し進化させれば、髭を生やしたイスラム戦士のみを認識することも可能だろう。あるいは戦車に限定して反応することや、エンジン音を識別する機能を併用できれば、敵の兵器ばかりを特定できる。目の色、肌の色など、条件を変えることも可能かも知れない。礼拝の動作を認識されたら、きっと殺人の効率は非常に良くなる。

敵と認識できる人間が一人なら、費用を最小限にするため小型の毒針を射出。サリンなどを使えば、一台のドローンで数百人の敵を殺せる。多数の敵なら誘導ミサイル攻撃など、機械に自動で判断させたら、さらに効率よく殺害できる。人間の判断と違い、まよいなく瞬時に対応できるだろう。怖ろしいシステムが出来上がる。

自動運転の技術は、自動攻撃の技術に進化できるだろう。車は衝突回避が目標だが、戦場なら逆で良い。逃げ惑う敵を効率よく探して、切り刻むことだってできると思う。どの順番で殺したら、より効率的か的確に判断し、敵味方が入り乱れる戦場で、敵を正確に識別して殺しまくる機械も生まれそうに思う。

ドローンは、購入整備に戦闘機ほどの予算を要しない。テロリスト側だって多数そろえることは可能だろう。数十万個のドローンを飛ばし、上手く設定して上空から侵入者を狙ったら、相手の対応はかなり難しくなるかも知れない。

制空権という言葉の意味も、変わってくるかも知れない。敵の戦闘機を認識し、自爆して破壊する機能が開発されたら、もう上空を飛ぶのは難しくなる。ヘリの攻撃は、今の段階でもかなり排除できると思う。ミサイルを発射した途端、多数のドローンが集合して破壊するようなら、自国内で爆破されてしまう。よって核ミサイルは発射することが危険となり、核抑止ができるかも。

そんな戦場では、生身の人間は動くことも顔を上げることもできない。顔を隠し、認証を隠し、言葉は小声に限定しないといけない。「アラーの神よ・・・・」などと発言できない。レポートなんてとんでもない行為。大きな声でレポートしていたら、どこかからドローン攻撃されてしまう。付けひげや、現地人ふうの所作を真似る演技力が大事になる。

 

 

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