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2017年3月24日

ONE PIECE FILM GOLD (2016)

One_piece_film_gold

- 東映 -

巨大カジノにして町であり、船でもあるグラン・テゾーロに入ったルフィー達一行は、博打勝負に負けて人質をとられてしまう。人質を救い出し、敵を倒せるのか?・・・・

・・・・50億円を越える興行収入があったという。末っ子はスクリーンで鑑賞したが、さすがにアホくさいので劇場主は遠慮し、今回DVDで鑑賞した。テレビの性能のせいかDVDのせいか分からないが、画質に関して不満を感じたので、もしかするとブルーレイか劇場での鑑賞が推奨される作品だったかも知れない。

今回も劇場映画用に、特殊な場所と独立した敵を設定し、テレビシリーズとは別個の戦いを設ける、映画専用のストーリーであり、当然のように敵はやられて話は一話完結という流れだった。ワンピース・シリーズの場合は、敵の能力を様々考え出せるので、劇場映画の設定においては本当に便利だと思う。最初の段階で能力の種類を限定していたら、こんなに話を作ることはできなかったろう。

でも今回の敵のキャラクター設定は、個人的には感心できなかった。金を操る能力だけでは、戦う際に極めて有利とは思えない。やはり、運を操る能力が、敵の部下ではなく首領個人にあったほうが面白かったのではないか?運は大きな要素。金を操る能力は、部下の戦闘要員で充分だと思う。

あるいはギャンブラーの能力を極限までたかめた敵でも良い。トリックでルフィー達を翻弄し、何度も煮え湯を飲ませる、そんな嫌らしいキャラクタ-なら、話はもっと二転三転の面白さにつながったのではないだろうか?

もし映画の設定のままやるなら、契約で人をしばり、底辺の人から搾取する悪党のキャラクターを、もっと徹底させても良かったかも知れない。騙す能力、契約でしばる能力からは、嫌らしいキャラクターが生まれる。株式やローンといった言葉を使って、借金返済で苦しむ大人達が涙を流すような話にすると良かった。

・・・・ 考えてみれば、ローン契約、株式売買といった概念をルフィーなみの戦闘能力で打破できたら、債務者達は一気に楽になる。劇場主が真面目に借金を返済しているのは、そうすべきと考えて契約に従っているからなのだが、契約の段階で本質に至るまで理解していたわけじゃない。ルフィー達と同じような勘違いで、はめられていたようにも感じる。契約の概念は、太古の昔はなかったもののはずだ。

この作品を観て育った子供達は、もはや契約に対しての義務感を持たないかも知れない。もちろん多少は従うだろうが、契約は所詮まやかしにすぎないという感覚は持っているだろう。徐々にそんな人達が増えれば、契約すべて破棄~革命といった結果につながりゃしないか?考えすぎだろうか?皆で破棄すりゃ怖くないかも・・・・

今回のルフィー達、勝ったことは間違いないが、法的にはどうだろうか?テゾーロのトリックは、裁判で証明されたわけじゃないから、単にルフィー達が契約違反をしただけで、当然ながら犯罪者になる。拍手喝采を彼らに送るのは、法的に問題ありだ。おそらく安倍総理は許さないだろう。籠池理事長も、石原元知事も都議会自民党も、財務省も許さない。 

しかし、ひょっとしての話だが、欧米資本の支配を脱するような価値観の破壊、契約の破棄を目指す海賊王が現れ、その力が明らかとなったら、一般の市民の行動は影響されるだろう。その力が、もしかしてロシアだったり、中国だったり、あるいは北朝鮮やイスラム圏の何者かだったら、どうだろうか?

おそらく、勝敗が見えていない段階でローン契約をいきなり破棄したら、罰則が来る。したがって、人々は初めは欧米のルールに従う。表向きは。でも欧米側の形勢不利が見えてきたら、人々は一気に勝ち馬に乗る。それで得すると分かれば、支配者がどんな犯罪者だろうと、拍手喝采と相成るはずだ。おそらく、昔からそうだったように力が全てを決するのである。。

この作品は、そんなことを予想させる怖ろしい内容だったのだ。

 

 

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