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2017年3月21日

疑惑のチャンピオン(2015)

Studiocanal

- The Program -

アメリカの自転車競技チャンピオンのランス・アームストロングは、ツール・ド・フランスに挑戦する。病気をも乗り越え、彼は偉大なチャンピオンになったが、疑惑の目を向けられる・・・・

・・・・DVDで鑑賞。楽しい映画ではない。感動する内容とも思えない。ドキュメンタリータッチの、生々しい実録モノの作品。家族や恋人と楽しめる作品かどうかは、ちょっと分からない。どんな人が楽しむのだろう?

主人公アームストロングの異常なほどのガッツが強調されて描かれていた。描き方のポイントが、そこに集中していたようで、表現の狙いは充分に達成していたと感じる。その意味で作品の完成度は高いと言える。原作が記者の書いた本らしいので、ちゃんとした分析をして、よくまとめられた内容だったに違いない。映画にも、まとまりを感じた。

本当はどう描くべきだったのか?それはよく分からない。ランスに同情し、彼の弱さや強さ、勇気や怖れを感傷的に描くなら、もっと感動的な内容になっていたのかも知れない。読み物の内容としては、それでは漫画的すぎるだろうが、映画の場合はこれで良かったのかもと思う。

なんと言っても、彼は癌から奇跡的な復活を遂げた人間である。そこを中心に描くなら、その他の行為がどうであれ、感動を感じざるを得ないと思う。おそらく病気を乗り越えるためには、非凡な精神、とてつもないガッツが必要だったのだろう。そのガッツゆえに、勝負にこだわり過ぎて、不正行為につながったのかなあと、劇場主も感じた。

洋の東西を問わず、勝負の世界では不正取り引き、違法薬物使用、八百長の類は蔓延しているようだ。ロシアの国家ぐるみの薬物使用、大リーグ選手達もそうだった。名誉や収入が格段に違ってくるから、仕方ないのだろう。最近ではジャマイカの陸上チームの金メダル剥奪のニュースもあった。ボルト選手の同僚らしいので、じゃあボルトはどうか?と、気になってくる。

おそらく当時の有力なチームは、まだ分かっていないだけで他にも薬物を使っていたのではないかと想像する。その中で、せめて条件を同程度にしたい・・・そんなふうに考えると、挑戦者であるランス選手は、迷っている場合ではなかったのかも知れない。そんな描き方もできたかも。

実際に、資金提供者側、チーム管理者からの指示があれば、選手は拒否しにくかったのではないか?チームの指示を拒否したら、クビになるだろう。ランスらは、被害者に近い存在だったのかも知れない。チームスポーツにおいては、指示に従わなかったら排除されるか、引退するしかない場合も多いと思う。

先日NHKで沖縄出身の自転車競技者が紹介されていたが、彼はチームの補佐的な役割を演じていたようだ。彼も言っていたが、完全に個人行動でやってしまうと、自分がエースになった時に誰も守ってくれないそうなので、おそらく自由はかなり制限されているのだろう。個人だけで戦うと、おそらく味方からも邪魔がはいるに違いない。

劇場主もアメリカ人がツール・ド・フランスで連覇していたことは知っていた。しかし、グレッグ・レモンと完全に混同しており、とてつもない長期間にわたって、しかも癌を克服しての活躍と聞いて、感動してしまっていた。二人が別人だと知ったのは、この作品を観てから。

 

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