映画評

  • 当劇場は劇場主のための映画館です。訪問者を期待しておりません。内容の客観性、正確性は保障できません。でも、真摯な批評を目指します。

劇場主

  • 乙女座 AB型 どの占いでも最悪の運勢 内科クリニックやってます。

Conflict of Interest

  • 特にありません。

おことわり

  • 当劇場は誹謗中傷を目的としておりません。もし権利を侵害されたと感じられた方は、申し訳ありませんが管理会社や公的機関に御相談ください。

« ロンサム・ダブ(1989) | トップページ | 天国に行けないパパ(1990) »

2017年3月15日

レジェンド 狂気の美学(2015)

Legend


- 英雄?-

ロンドンのギャング団を牛耳っている兄弟は、冷酷かつ狂人のような乱暴ぶりで町に君臨する。しかし、敵対勢力や警察から徐々に追い詰められる・・・

・・・・DVDで鑑賞。アクション俳優の中で特異な存在感を持つに至ったトム・ハーディーを観たいと、期待していた。「レヴェナント」の彼は、主役よりも重要な役柄だった。だから、きっと魅力的な悪役を演じてくれそうだ。今回は一人二役だったが、やはり実に上手い演じ分けをやっていた。

統合失調症を持つ弟の演じ方は難しかったと思う。あまり過剰に狂気の沙汰を演じてしまうと、リアルさを失ってしまう。厳しく言えば、少し異常すぎたかも知れない。隠した狂気が漂うといった微妙な表現のほうが良かったと思う。脚本に問題があったかも。

トム・ハーディーは凄く大柄のマッチョではないが、動きが素早くて自然で、アクションをやらせると非常に上手い。その点がキャリアを生むのに役立っていると思う。しかも、静かな芝居の場合でも怖さを漂わせることができる。だから、こんな役にはもってこいだった。

でも、この作品のテーマは理解できなかった。彼らを賛美する狙いはなかったと思うが、好意的ではないかと感じる。残虐な殺し、殴り合いをやらかすシーンでも、敵のほうが凶悪か、あるいは酷いマヌケといった描き方である。あれで良かったのだろうか?

ハードボイルド、クールさ、派手な英雄、そういった面を強調する狙いがあって、兄弟を伝説的な暴れん坊・・・・全くの悪人ではなく、憧れも感じる人物として描きたかったのだろうか?毒のある人物は、それを徹底すると好意的に受け取られるものだから。

実在のクレイ兄弟は、映画のように暗黒街のかなりの部分を一時期支配していたらしい。しかし、マフィア映画の連中と比較すると、個性が随分と違う。自分で人を殺しに行ったり、目立つ場所にノコノコ登場したりは自殺行為のはずで、英国と米国の犯罪組織は事情が違っているのだろうか?

マシンガンが武器になるマフィアとは、戦い方も全然違う。武器の流通の具合が米国と英国では違うのだろう。予算というか、動く金額の違いか?

長く君臨するためには、まず生き残り、犯罪の証拠を残さないことが必要と思う。慎重に行動し、上手に隠れるといった原則を無視して、よく生き残れたものだと思う。ホモセクシャルな部分が役立ったりしたようだから、幸運もあったのではないだろうか?

 

 

« ロンサム・ダブ(1989) | トップページ | 天国に行けないパパ(1990) »