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2016年9月23日

アントマン(2015)

Marvel

- 敵に問題 -

富豪の屋敷に侵入した主人公は、自分が持つ能力と富豪が開発した技術を生かして、ヒーローになる。しかし、敵の企業家が彼を邪魔してくる・・・・

・・・原作はアメコミらしい。小さい主人公が活躍するアイディアは昔から色々あった。子供の頃の記憶では「親指トム」だったか?なかなか痛快なアニメだった。一寸法師など、小さな主人公は古くから考えられてきた話だから、今の映画館では今日的な工夫をしないと観客は満足しないだろう。

主人公を演じていた俳優はポール・ラッドという方だそうだが、印象は薄かった。でも、娘思いのよきパパという善良そうな雰囲気は確かに感じられた。コメディ俳優としては、主役には向かないが、主役の相手方として比較的マトモな役柄で引き立て役に回ると良い味を出しそうな、脇役的な印象。無茶を積極的にやっていくツッコミタイプの個性ではなく、相方の印象。ヒーロータイプではない。でも、アントマンのキャラクターが元々積極的にヒーローになったわけではなく、その意味では役柄に合致していたのかも知れない。

ヒーローだから直ぐに人気が出る時代ではない。悩み続ける、精神的に成長していく、あるいは技能を深めて新しい技を開発していくなど、何かの修行めいたものが望まれている。主人公も厳しいトレーニングを経ていたし、やむを得ない事情とは言え犯罪歴があるなど、影の部分、必死にならざるをえない点があって好感を持った。

さらに言えば、養育費を稼ぐサラリーマンとして戦っていたら、もっと共感を得たかも知れない。正義の組織の一員だがサラリーをもらっており、大活躍の後になけなしのサラリーをもらって別れた妻に手渡し、その時だけ娘と再会できる。したがって狂ったように無茶苦茶な努力をするし、危機に陥るたびに娘のことを想う・・・そんなヒーローでも良いかも知れない。ささやかな昇給闘争をやったりしたら、さらにおかしい。

CGの技術は確かなもので、映像は充分に楽しめた。残念だったのは、敵のキャラクター設定。敵も充分にトレーニングしており、何度も主人公を凌駕する仕事をしていたという設定がなかったこと。それがないと、敵がいかに優れた武器を出してきても、訓練不足の相手だから、戦いぶりは知れてしまう。

盛り上がりのための鉄則は、相手が圧倒的に強力でしぶとい、あるいは性格的にも残虐か執拗で、主人公がだまされ充分に痛めつけられるということ。その点が、少し足りていなかった印象。でも、このシリーズは、既に続編が作られることが決定したか、または既に完成しつつあるそうだ。ヒットが見込めると判断されたようだ。

どのように工夫していくのか、興味がある。

 

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