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2016年9月20日

マキシマム・リスク(1996)

Maximum_risk

- スタイル違い -

逃走していた男が殺される。しかし男には双子の兄がおり、弟の死因を探るために、あえて敵の本拠地に向かうこととなった・・・・

・・・・8月28日、衛星放送で鑑賞。ジャン・クロード・バンダム主演のアクション映画。舞台は南フランスとニューヨーク。ロシア系マフィアとFBIを相手に、主人公が活劇を繰り広げていた。

まさに活劇だった。監督が香港出身だったせいか、ハリウッドとはスタイルの違うアクション、展開だったように思う。微妙な違いなのだが、たとえば冒頭の逃走シーンは、ハリウッドならあっさり終わるだろう。合理的に考えて、亡くなっていく兄弟は直ぐ死んだほうが都合が良いから。

しかし香港製では、おそらく懸命に逃げようとしたことが分かるようにといった判断があるのか、かなり長めに描かれる。どうみても彼が主人公であり、ここで彼は逃げ果せるだろうという風に見せて裏切る・・・そんな演出を好むのか?

ラスト近くで同僚の刑事がつかまって人質にされるシーンがある。実にいきなり、何の説明もなく、同僚が簡単に捕まっていたが、あれはテレビのために短縮された編集の問題だろうか?独特の省略が、互いの映画界の約束事で決まっているようには思えるのだが・・・

アクションの描き方も、たとえば今のジェイソン・ステイサムとは違う。カメラの位置や、シーンが切り替わるタイミングが今よりも遅めに感じる。テンポが遅めだったようだ。何が変わったのか、テンポだけかカメラ配置や編集スタイルか、よくは分からないが、今の流行と比べると時代遅れに感じてしまう。

敵役のあり方も何か独特のものを感じた。普通のパターンなら、ずる賢い性格異常者のような怖い首領、腕力抜群の殺し屋、手下にドジなヤツがいる、などがお約束のパターン。殺し屋はなかなか迫力のある人物だったが、他は約束から外れていた。

今回の敵の首領には、もう一段上の首領がいて、ちょっとだけ登場して、怖さが分からないまま直ぐ消えていくのだが、あまり意味のない存在だったように思う。上役の上役などと複雑になるからには、それだけの理由が欲しい。登場する必要のない人物は、最初から出ないほうが良い。

ナターシャ・ヘンストリッジが出演してヒロイン役をやっていた。あらためて思うに、彼女は猛烈な美人であるのに表情が分かりにくい。同じようなモデル体型の女優であるキム・ベイシンガーやミラ・ジョボビッチと比べると、恐怖の表現力などに違いがあるように感じられる。少なくとも日本人の感覚では、分かりにくい表情。

おそらく、この作品のヒロインは、凄い美人である必要はないが、恐怖の表情が分かりやすいことが絶対条件だったと思う。体型は多少くずれていても構わない。好感が持たれて、逃げ惑う際の怖さが分かれば、きっと観客は納得できたと思う。そんな点で、企画の進め方に、何かの問題があったはず。

この作品は、おそらく家族で楽しめる映画ではなくなっているように思う。時間つぶしのための映画ではないか?

 

 

 

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