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2016年7月 4日

007 ダイアモンドは永遠に(1971)

Ua

- ユーモアに振る -

ダイアモンドが強奪される事件が続く。ジェームズ・ボンドの新しい任務は、その謎を探ること。さっそく密輸ルートに潜入したボンドだったが、殺し屋に襲われる・・・

・・・6月12日、衛星放送で鑑賞。最近007シリーズが頻繁に放映されているが、新作とのタイアップではないらしく、次回作の宣伝は見ていない。たまたま企画として007シリーズを扱い出しただけなのか?

この作品は、子供の頃に観たような気がする。当時は、猫を蹴って本物の敵を探したアイディア、クレーンを使って敵を懲らしめたアクションシーンに感心したように思う。でも今回の鑑賞では、そのラスト近くのシーンも迫力に欠けていて、冗長な印象を受けた。古さを感じる点は否めない。

この作品には個性的な殺し屋二人組が登場し、主演以上に目立つほど活躍していた。殺し屋なのにターゲットを殺さずに土管の中に置いてけぼりにしたり、わざわざ面倒な手数を経て爆弾を手渡したり、非効率的なところが面白い。殺し屋らしい迫力がない点も笑える。

変わった殺し屋がいると映画は楽しくなる。この二人組は、どうやら同性愛関係だったようだが、当時としては珍しい設定ではなかったろうか?

昨今の新作では、度肝を抜くようなアクションシーンが、繰り返し何度も普通に見られる。殺され方もリアルで、死体の表情まで分かる。笑いの要素は、あんまりない。ハードボイルド路線は、バットマン・シリーズなどもそうだ。何が原因か判らないが、時代の嗜好があるのだろう。ユーモアよりクールさが好まれている。

それに比べると、この作品はかなり異質で、生真面目なアクション映画にはしないという方向性を徹底していたようだ。それによってイギリスの匂いを保つことにかなり執着していたのか?

「007は二度死ぬ」の場合は、奇想天外さに方向が振ってあった。同じ方向では飽きが来そうなもの。したがってユーモア路線にしたのは間違いではなかったと思う。当時、スパイ映画はたくさん作られていたはずだが、最も有名なスパイ映画である007シリースの場合、独自性が大事。ロマンスとユーモアは重要な要素だ。

ヒロインも、少しお茶目さが目立った。やたら水着で施設内を歩きたがるし、表情がコメディアンのものだった。銃を発砲した反動で海に転落するドジぶり。あれも作品全体の流れに合わせていたはず。これが過去の作品のヒロインだったら、クール過ぎたり色気過剰だったりで、浮いた印象になったと思う。

ただしアクションシーンは、もう少し派手でもよかったのではと少し思った。パトカー相手のカーチェイス、月面車での逃走劇、エレベーター内での殴り合い、その他いろいろあったが、スピード感に欠けた印象。古い手法で撮影されたからだろう。

 

 

 

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