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2016年6月19日

熊本地震で考えたこと⑤ 

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- 金の流れに関して -

益城町や南阿蘇の建物被害は、なんて残酷な・・・と表現できるほど。震源地に近いせいもあったろうが、独特の地形、地勢が関係していたかも知れない。改めて見て気づいたが、益城町の中心部は全体が傾斜地にある。川に向かって南向きのなだらかな傾斜があり、豊かな農耕地をイメージさせる。それを利用して集落が作られたのだろう。画像に写っているここも、元は田んぼか畑だったのではないか?軟らかそうな土地で、岩盤の上に立つようには見えない。

阿蘇周辺は多くの地域がそうだ。火砕流や洪水によってできた傾斜と、かっての堆積物の名残りの平野に多くの住居が位置している。川の水を、傾斜を使って田んぼに引いてくるので、そんな地勢が好まれ、町が発展するのにも必要だったのだろうと思う。

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おそらく、ほとんどの地域は風化した火山灰が土を成している。そして、層を成しているはず。それと傾斜があることが重なり、震動でずれやすい元々の性質があったのではないだろうか?新しい立派な家も、土台が動けば倒壊せざるをえない。家が立派なだけに、これは持ち主にとっては力が抜ける思いだろう。お気の毒だ。

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この景色も、よく見るとまっすぐ立っているものがなく、全てが斜めだ。そもそも道路がゆがんで平らでないから、何に対して垂直と判断すれば良いのか、分りにくい。正面の家は、お店をやられていたように記憶するが、道路も通行止めが多いので、観光客はしばらく期待できない。客を期待できないのに店を再開するか否か難しい判断が必要・・・・これも、とても気の毒な光景。

さて、身近に復興事業を経験したことがないので、今後どのように修復、開発が成されるのか、イメージできない。手順は分らないが、国や県を通じて資金が流れ込み、解体や運搬、建設が進んでいくのだろう。資金の概算は、おそらく過去の震災が参考になる。それを元に役所のほうから概算請求され、議会は追認するはず。もし過去に誤謬があれば、そこも引き継がれる危険性はある。

地震後は、保険会社がタクシーを多数チャーターして、物件の評価を連日やっている。タクシー業界が急に潤ったと聞くが、横柄な態度の人もいるらしい。自分の評価で金額が決まるんだ庶民め!という見下した意識だろうか? 被災地まで連日送り迎えする運転手は、休憩がないのでへたばっていると話していた。評価が終われば金が降りると分かって、被災地に建設ラッシュが起こるはず。全壊に近い家の場合はかなり対応が明確だそうだから、建て替えも早いだろう。

市内の場合、道路の凹凸の修復が早いのには驚いた。あちこちに陥没が生じていたのだが、次々とアスファルトでなだらかにされていた。穴が開いてから修復完了まで半日かからない場所もあった。予備の人員、資材、予算があって、現場に速やかに連絡が行くよう、手配されていたに違いない。スピードに感心した。

資材の余力、処理の実力、県外の業者の協力、そして資金面の安心があったのだろう。どんどんやれ!金は後で請求せよと、役所や会社の上層部から号令が出ていたのかも知れない。過去の震災の経験から、およその段取りができていたのだろうか?

インフラに関わる仕事は、動く金額が大きい。数億~数百億の単位の仕事になる。参入できれば数年は食っていけるから、業者達の目の色が変わっているはず。金が確実に降りると理解させれば、業者は速やかに動いてくれる。金の提示が大事だ。提示されたら大きな流れ(各自のもくろみの集合体)が生まれる。

建設関係業界が潤うのは悪いことではない。だが、復興に必要な事業の規模を、県内でその後も維持するのは、費用面から考えると無理だ。建設以外にも大事な業界は多い。なので広範囲から業者を呼んで、業界全体でまかなうようにして、各々の会社の規模が巨大化しないようにする必要がある。業界の肥大化は、予算的に許容できない。

毎年、国内どこかで自然災害は発生し、復興事業は必ず必要となる。広範囲の業者が集合、離散を繰り返し、全体としては安定した仕事があるが、特定の業者に利益が集中せず、会社の規模は大きくなれない、そのような状況を作らないと、財政が持たない。昔は、そのセンスがないまま代議士の政治力に応じて開発が進んでいた。そこの調整は、いったい誰がやっているのだろう?なんとなく、会計検査院か財務省が気にかけているのか?公正な調整が必要で、簡単に数値化できるはずだが・・・

仮設住宅の建設が、今一番の注目点である。西原村は県道沿いの土地をならしていたから、きっと完成も早そうだ。益城町は、テクノリサーチパークに空き地があるらしく、既に入居も始まっていると聞く。買い物には困る場所だが、車があればなんとかなる。御船町は場所を確保できていないと報道されていたが、あんな広い町で空いた場所が本当にないのだろうか?空き家だって相当多いはずだが・・・

新しい集落を作る工事は、地盤整備から始まって、プレハブ搬入と組み立て、配電、引っ越しなど、一大事業になる。その資金は、町が国から借りる形になるのだろうか?それとも、国や県から直接業者に回る流れなのか、その基本的な金の流れが分らない。大きな工事は国が直轄らしいが、住居は町が管理するのか?どこだって、財政に余裕のあるはずはないが・・・

財政負担の具合も、自分が役人になったことがないから分らない。借金が際限なく増えて良いはずはない。だが、速やかな復興は大事。予算の規模、効果的で無駄のない使われ方かどうかの担保、そこの判断がどう進むのだろうか?密室で事が決められないか、横柄な態度の担当官が無茶な判断を下さないか、気になる。事業のスピードを維持しつつ、過去の無駄な伝統に引きづられることなく・・・・それは、非常に難しいことだ。どうやっても、強欲に流されるのではないか?

 

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