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2016年5月17日

熊本地震で考えたこと②(2016)

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- 流れの予防 -

どなたか知らないが、17日に大きな地震がまた来ると述べた人がいるらしい。非常に不安を呼びやすい、精神的に好ましくない予測(噂?)だと思う。学者が真剣に予想したのかも知れないが、普通に考えると日時まで予想することは難しいはず。この数週間、数ヶ月の単位が危険と理解すべきでは?

さて、阿蘇大橋が崩落したのには驚いたが、もともと無茶な場所に作られた橋で、渡る時に少し怖かったし、酷い渋滞の原因にもなっていた。そもそもの計画に問題があったことは明白。私がもし担当者だったら、あんなところに橋を作るなどできない。もう少し上流に橋を作れば、橋の規模が小さくてすみ、分岐点も広く作ることができた。作った場所が、今回の被災に関係しているはず。

少し上流でも、今回は広い範囲が土砂で埋まっているので、通行の障害は避けられなかったかも知れない。でも、復旧はずいぶん早いだろう。自衛隊の技術だけでも、仮設の橋が直ぐにできる。

ただし、私のような考えで上流に場所を移した場合、それを評価されたかどうかは怪しい。壊れないのは当然のことであり、評価はされない。遠回りさせて不便になった・・・南阿蘇の住人からはそう言われたかも知れない。災害を小さくすませたと評価されるには、今回のような崩落がないと難しい。正しい判断は、誰からも評価されないものだと覚悟しないとならない。

立野地域は車で通る時には眺めが素晴らしいが、危険度も非常に高い。村の裏山はそびえ立つ崖、村の下も断崖絶壁。大雨が降ればどこかが崩落するのが自然と言えるほどの地形。それは誰が見ても分る。おそらく計画を立てた当時の役人や学者達も危険性を感じてはいたはずだが、なぜああなったのだろう。

巨大な構造物を建てたい、大きな事業をしたいという欲求に流されたのだろうか?実績面を考えると、大きな工事にしたいはず。派手な事業の結果は、観光名所になるという意味も確かにある。・・・自殺の名所にもなるんだが・・・

仮に上流に橋を作ろうとしても、業者が陳情して今の場所に戻そうとするかも知れない。規模が縮小されるのは、彼らにとっては非常に困ることだから、担当者に圧力をかけてでも阻止したいだろう。担当者も、天下り先のことを考えると強硬な態度を保てない。地域の住民も、自分たちの地域を素通りされないように陳情するかも知れない。つまり構造的に、あのような計画になりやすい仕組みがあった。

せっかくの専門性や責任が、利害や人の欲によって損なわれ甚大な被害につながる・・・・そういった構造的欠陥は、いたるところに散見される。何かを決定する時は、独立した立場の部外者に問題点を指摘させることを原則とすべき。そのようなセンスが、戦災や震災を繰り返しても育たないのは、残念に思う。

それこそ学級活動、クラブ活動や、父兄会など小さな集会においてさえ、第三者を排除しようと、担当者達が暗躍していないか?その感覚を、公共の世界に持ち込んで来られたら敵わない。間違った判断によって悪い結果がでるのは覚悟しないといけない。

今の新聞の論調は、情に訴えるものが多い。善意のボランティアを繰り返し紹介している。彼ら支援者を賛美するのは当然だが、そればかりではいけない。地震は天災であって、人ができることは限られているが、せめて人災の部分を繰り返さないよう、被害を最小限にするための正しい判断ができるよう、認識の基礎部分がより重要だ。決定のシステムを進化させたい。

被災して嘆く、同情する → 問題点は忘れて復興に向けて意見集約が図られる → 大きな予算に期待する人間が集まる → 事業の方向性がいじられる → 本末転倒の方向に流れができてしまう・・・流れを適正化しようとすると・・・「復興は待ったなしです!」の決まり文句が叫ばれ、皆が騙される・・・・そんなパターンが必発。

誰かを称えても良いが、そのレベルで留まってたら、我々に続く世代を守ることができない。情に訴えて問題点を素通りさせ、利益誘導を測る・・・そんな流れが伝統になっているので、緊急支援が一段落したら情はそこそこにして、そろそろ人災予防、適正な事業構築に目を向けて欲しい。

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