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2016年3月10日

小泉総理談話(2015)

- 愕然 -

http://gekkan.bunshun.jp/articles/-/1750

文藝春秋の平成27年12月号に掲載された小泉元総理の談話を、興味深く拝見した。原発反対の論拠を述べたものだった。読んでいく最中の印象は、この本の内容が正確なら、なんと怖ろしいことか、このような考えで国政が動いていたとは信じられないという驚き。小泉氏本人か、役人か学者連中、あるいは書き手のルポライターのどこかの能力、倫理感に問題があると思えた。

元総理でも、中曽根氏や福田赳夫氏は明らかに役人出身者らしい鋭さがあった。正しい考えができていたかはともかく、ミスの少ない、頭の回転の速い人に特有の保身術に長けた、隙のない印象があった。小泉氏は、彼らとは元々毛色の違った異色の政治家だったが、実際に思考の内容(レベル?)が違っていたのかも知れない。

あるいは、小泉流のボケかも知れない。氏は役者みたいな人なので、知ってても知らなかった、連絡はなかったから知りえなかった、騙されていたと演技しているだけかもしれない。自分の立場を良くする演技で、今のうちから意志表明をしておくと、やがて大きな力を得ることができると考え、手を打っているだけかも知れない。

原発事故の経緯は、事故の前から劇場主には分かっていた。どのように事態が進み、被害がどの程度に及ぶか、病根となっているものが何か、理解できていたと思う。素人で、情報も限られた劇場主でさえそうだったのだから、政権内部にいる人間が想像もできなかかったとは無理がある。

疑念すら感じていなかったら、相当に勘が悪いか始末に困るほど愚鈍な人物。無能か、あるいは犯罪者かいずれであろうとも、責任がないということはない。予算案の閣議決定を経た人物なら、閣僚になった人物は全て、原発事故に関して責任がある。

ただし劇場主は政治家の活動内容を知らない。具体的にどんな形で情報が入って、どんな決め方ができるのか、権限やルールもよく知らない。簡単に能力を出し切って速やかに判断、指示できるものではないのかも知れない。勝手に評価できる立場ではないのだろう。おそらく、情報が伝わらなければ、劇場主が総理になっても、何かどうなっているか分からないまま、勝手に役人達が事を進めるようになっていくだろう。

ただし、本来はそうではいけない。役人は曇りのない情報を政府首脳に伝えないといけないし、首脳は素早く断固たる決断をしないといけない。それが仕事だから、当然そうあるべきで、そうできるシステム、法整備ができていないことの弊害を真剣に考えるべき。事故は、そのせいで起こったのだから。

そうしないと、例えばファシスト的な集団が役人の中枢を占め、権力を持った場合、その勢いを誰も止められなくなる。ファッショ的な決定の仕方は違法だと、少数の勢力でも指摘できて、権力が暴走しないシステムが必要。そこは理詰めで決めておかないといけない。我が国は、そんな基本すらできていないようだ。どう転んでも政府が機能するような、そんなルールを理論的に作る作業が欠けている。

ただ、今回の文章をその通りに読むと、小泉氏の認識レベルはかなり低いと思える。勘も悪い困った素人だが、選挙に関しては強くて権利ばかり持っている政治家に対して、自分が役人ならば、やはり情報を隠して暗躍しようとするかも知れない。無茶なことをやられては困るから・・・

 

 

 

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