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2016年1月16日

インサイド・ヘッド(2015)

Dhizneypixar

- CGアニメ大作 -

ある少女の意識を動かしているのは、感情の元である小さな存在であった。その「喜び」、「悲しみ」らが危機に陥り、少女にも危機が迫る。「喜び」らは、少女を救えるか?・・・・

DVDで鑑賞。正月の時間つぶしのために借りたのだが、時間つぶしにはもったいないほど良くできた作品だった。CGアニメ大作とでも言うべきか。子供の成長や、親子の愛情などに関して健全な精神が感じられた。ディズニーらしい映画。

記憶から失われるものが、深い谷に埋まっているという設定、思い出がお城のようにそびえているという話も、それが壊れて谷底に落ちていくという話も非常に分かりやすく、実際の脳内処理を連想させて面白かった。

子供映画だから当然子供も観て良い作品。子育て中の夫婦も、きっと感動できる。家族で楽しめるし、若いカップルだって面白く感じるだろう。ただ、この作品が非常にヒットしたとは聞いていない。かなりのヒットとは言えるようだが、インパクトには欠けた印象。不思議な感じもする。

キャラクター達に独特の味わいが足りなかったので、それが理由かも知れない。「悲しみ」という言い方より、愛称を使って、より個性が目立つようにすべきだったのかも知れない。ギリシア神話の女神や妖精の名前などを使えば、それぞれの親近感が違ったかも知れない。

ヨロコビらが、少女の成長に合わせて成長していたらどうだったとも思った。それぞれが思春期独特の変化を見せていたら、それもまた印象を変える要因になれたかもしれない。あるいは、カナシミが極端にドジで、良かれと思って大失敗を繰り返し、ドリフのギャグみたいに状況を悪化させるドタバタ劇を延々と続けても良かったかも。

人の感情をどう表現したらよいのか、考えてみると難しい。喜び、悲しみ、怒り、恐怖などが中心とは思うが、好き嫌い、慈しみ、勇気、ねたみや恨み、いろいろありそうに思う。たった4人のキャラクターで表現するのは単純化しすぎだったかも。

イジワルの虫かスネ夫みたいなキャラクターが登場して、よろこびらを皮肉って邪魔する、そんな学校で起こりそうなドラマが、脳の内部で再現されても良かったのかも。勇敢な人でも、能の内部では葛藤が何かしら起こっていると思う。そんな内容を描くと、複雑になりすぎると考えて単純化したのだろうか?

あるいは物語を変えて、少女がもっと大きな試練に立ち、危機にどう立ち向かうか、そこをクライマックスにしたストーリーなら、もっと良かったかも知れない。親子の危機のストーリーなら、親も活躍させるほうが良い。危機も、本当の危機のほうが良い。誰か悪人に騙されて、犯罪に巻き込まれそうになるなら、緊迫度が違っていたのでは?その意味で、盛り上げ方の基本から、少し外れていた。

新しい友人と知り合うまで、例えば最初は喧嘩し、疎外され、やがて友人となるといった劇的な展開が実社会で進み、それが互いの脳の中でどう進んだのか、それを愉快に解説できたら、やはり達成感が違っていただろう。実社会での出来事が、少し易しすぎた。

 

 

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