映画評

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2016年1月25日

ジャージーボーイズ(2014)

Warner

- 客層を選ぶ -

ニュージャージーの若者達が、歌の才能に賭けて音楽業界に挑む。4人組で大成功した彼らだったが、借金問題、仲間割れ問題が発生。メンバーの運命はいかに・・・というミュージカル映画。

フォーシーズンスの伝記物だそうで、舞台で流行っていたらしい。オールディーズでよく聞く「シェリー」「君の瞳に恋してる」などの曲を聴けば、「ああ、あのグループね。」と思いつくが、さすがに彼らはシナトラやプレスリーほどメジャーな存在ではない。日本人では知らない人も多いだろう。

山下達郎の音楽番組などには出てくる名前だから、ある程度は知っていた。でも、それ以外に、例えば映画やCMで頻繁に出てくる曲が、実は彼らの曲だったりするから、影響は相当に大きい。

懐かしいグループが題材の場合、年配の客が来てくれると期待できる。したがって金持ちの年配者が来る舞台を企画するのは正解。必ずといって良いほどヒットするだろう。懐かしい曲を散りばめたら、客が満足する可能性が高い。映画の場合は、少し客層が若いと思う。でも、60-80位の人なら、まだ映画にだって行くだろう。監督も高齢者となれば、その影響もあって客が集まるに違いない。この作品はヒットがかなり約束された企画だと思う。

その反面、子供には受けないと思える。現代の恋人と楽しめる曲かどうかも、年齢や音楽への興味によって違うはず。懐メロに関係する作品は、万人受けするとは思えない。

この作品の中の物語が本当の話なのかは分からないが、メンバーは存命中のはずなので、かなりは真実に近いのではないだろうか?マフィアとの関係には、何かのオブラート的な配慮があるだろうと思うが、関係があったと明白に描く点は、日本とは随分違う印象もある。日本の現役タレントでは御法度な内容だ。

ショービズの世界は、現金が大きく動くから完全にギャングの世界だと聞く。いったん人気が出ると凄い勢いで収入が入り、様々な影響力も作られるが、何かで失敗すると転落も激しい。仲間うちの諍いも、金や権利がからむから深刻なものだろう。一種の部活動のようなノリで始まったグループでも、多くの場合は喧嘩別れや訴訟沙汰が待っているようだ。

今はCDやレコードで曲を購入する人は多くないと思う。その場合、新人達はどうやって売り込み、人気を確保していくのだろうか?収入がどんな状況か、気になる。フランキー・バリは借金を返せたが、今の歌手では難しいかも知れない。

ユーチューバーとして固定的な視聴者を得て、業界に金を取られない形で有名になり、コンサートを自前に近い形でやれれば、そのまま収入になるのだろうが、まさか興行側がそれで納得するはずはない。やはり作曲など、固定的な権利を持つようにしないと、将来は生き残れない。

この作品には、舞台版の俳優が、そのまま出ていたそうだ。俳優達は本当に自分の声で歌っていたように思う。主演のフランキー・バリ役も頑張ってはいたが、本職の声のイメージが強いので、比較すると魅力に欠ける印象を受けた。アフレコでも良かったのではないか?もしくは、最高に編集効果を使って観客が感動する出来映えにできたと思う。

音響についても、劇場で観たわけじゃないからよく分からなかった。DVDとテレビの組み合わせの音響では、迫力の点で今ひとつ。もしかすると、劇場の高性能の音響システムで鑑賞したら、素晴らしい効果があったのかも知れない。少し迫力不足に思えてしまった。

そもそも、あんなハイトーンの声を良い声と感じる下地が劇場主にはない。あれをボーカルの中心に持ってくる意味が理解できない。誰も理解してなくて、個性的だったからこそ受けたわけじゃないのだろうか?

 

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