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2015年12月27日

ドラフト・デイ(2014)

Summit

- 黒人を主役に -

アメフトのドラフト会議が迫る時、チームのGMは、オーナーからの無理な要求を受け、意中の選手を諦めざるをえなくなる。スタッフは怒り、選手も憤慨、加えて恋人からは妊娠を告げられ、母親からは父親の遺言の実行を迫られと、最悪な状況・・・・ 

・・・DVDで鑑賞。おそらく、熊本市では上映されていなかったように思うが、知らなかっただけかも知れない。懐かしいケヴィン・コスナーが主演で、今どきの人気から言えば、少しマイナー路線とも言えるから、仕方ないのかも。

派手さが欠けていたように思った。本当のコミッショナーが出演してくれたそうだから、ショーの場面をもう少し派手にできたのではないかと思ったが、真面目路線なのか、演出はそうでもなかった。客受けを狙うなら、派手な場面ではきらびやかなほうが良いし、ストーリーの中では主人公の失墜を狙う人物達が暗躍してたほうが良い。最後の最後で立場が逆転し、呆然とする敵の姿が欲しい。

画面を分ける表現方法が採用されていて、取り引きの際の両者の表情が分かりやすい。でも、慣れてない観客には不快な表現方法かも知れない。

ケヴィン・コスナーの演技は満足できるものだったと思う。現代版のタフネスを演じていて、殴り合いではない戦いのやり方が上手く表現できていた。ただし、役柄から考えると、少し年齢的に上過ぎるかも知れない。せいぜい50歳くらいの、もうちょっと若手のスターのほうが向いていたと思う。

主人公がへたれてしまったほうが良かったのかもと、少し考えた。今回の主役は涙のシーンがなかった。泣くようではタフでないから、イメージ的に良くないと思えたのだろうか。でも例えば父親のことについては、泣くべきだったかも知れない。弱さを見せると、その後の展開に影響が出たかも知れないが、トラウマを抱えていても懸命に駆け引きをする人物のほうが、冷静な人物より共感を得やすいと思う。今回の主役は格好良かったが、共感は得にくかった。

怒る表情なども、紳士的すぎて迫力がなかったかも知れない。クールなほうが格好は良いものの、観客には分かり辛い面もあると思う。独りでいる時は荒れ狂い、激しい感情を見せるが、人の前では努力してクールに装うような人間らしい面があっても良くなかったろうか?

作品の評価も非常に高いとは言えなかったようだ。この作品を家族で観ようとは、あんまり感じなかった。恋人と観ても、スポーツ好きでない場合は退屈してしまうかもしれない。子供にも向かないと思う。

ジェニファー・ガーナーの弁護士役は良い雰囲気が出ていた。微妙な表情を出して、立場を上手く表現していたように思った。また、選ばれるか微妙な立場になる二人の黒人選手の表情も非常に良かった。

ひょっとして、主役を黒人のドラフト候補にする手があったかも。感動の作品にはなりやすいと思う。そして、その場合にこそ鍵となるGMがクールだと、最後にとても引き立ったと思うのだが・・・・もしかして作り方を間違えたのでは?

いつの間にか、日本の野球界でもGMを持つ球団が増えてきた。詳しくは知らないが、フロントと現場、オーナーとの関係を調整する立場の人間は必要なのだろう。本来は法律に詳しい、取り引き上手な人間が良いように思うが、有名選手、有名監督が次の仕事として選んでいるケースが今のところ多い。今後はすべての球団がGM制度に移るのだろうか?

さて、今年の日本野球のドラフトは、ドラマが足りなかったように感じた。オコエ選手は数年内に凄い選手になりそうだから期待していたが、他はあんまり知らない。この映画ほどの感動的なドラマはなかったようだ。ドラフト一位でも芽が出ない選手は多く、そんな選手が引退していくほうこそ、ドラマを感じる。

だが、日本のドラフトを上手く扱った作品は、記憶にない。きっと脚本次第では素晴らしい作品ができると思うのだが、残念。

 

 

 

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