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2015年11月21日

チャーリー・モルデカイ(2015)

Lionsgatekadokawa

- 古め -

詐欺師のモルデカイ氏は莫大な借金を抱え、破産目前。彼にイギリス政府から、絵画の探索の依頼が来る。破産回避と一攫千金を目標に行動する主人公は、暗黒街の連中から狙われる・・・・

・・・・とぼけた個性の主人公をジョニー・デップが演じていた。キャラクターはジャック・スパロー船長と共通する部分も多く、イカサマに近いけど異能を発揮して問題を解決できる面もあるという独特の個性が上手く出ていた。

この役が全くのダメ男ではいけない。嘘つきや犯罪者であっても構わないが、何かに優秀で他に代えがたい能力があることが必要。彼の場合は美術に関する能力がそれで、キャラクター設定は良かった。

今回はグィネス・パルトローが主人公の妻役として共演しており、彼女のほうもなかなかのクセモノという設定で、こちらもキャラクターとして面白かった。彼女は、ただの美人秘書にしてくのはもったいないし、歌えるカウンセラーにしても・・・・歌が上手くない。この役は、女優らしい魅力が感じられた。

ユアン・マクレガーも良い役柄だった。主人公の恋のライバルであり、マヌケな道化師の役割も演じつつ、仕事上の依頼人、兼上司と言える立場で、設定として素晴らしい役柄。育ちが良さそうなユアン君は、この役に最適だった。

でも、この作品は作り方が古い印象を受けた。個性のある人物達が登場して、豪華な美術品を争い、ギャング達を出し抜いて最後に勝つ、その間に恋も進展する・・・・そんなおしゃれな映画は、以前なら安定した観客動員が見込めた。でも、今はちょっと時代が違う。

今だと、派手なアクションがないと動員が少ない傾向がある。そのため、トム・クルーズ氏などは老体に鞭うって、飛行機にへばりついたりしている。美人女優や妙な表情だけで客を得ようというのは、もはや難しい時代になったのだ。怖いけど笑えるような、危険だが変なアクションシーンが欲しかった。

やはり敵役は本当に怖ろしい、残虐な人物であった方が良い。その表現方法が問題で、今回は拷問が趣味のロシア人という設定だったようだが、表現が難しい。実際の拷問を見せてしまうと、観客の多くが耐えられない。全く見せないと、今日風の表現ではなくなって、映画の魅力も損なう。

おそらく、殺される人間がたくさん出て、主人公達も危険になるが、むごたらしい死体ではなく、死んでいるところを発見するといった方法で表現するべきではなかったか?難しいところだけど。

おそらく、この作品は子供には受けそうにない。恋人と観る映画としては、全く駄目とは思えないけど、おおいに推奨ともいかない。微妙な印象を残してしまう、そのような印象。少なくとも、今風の興奮は得られない作品と思う。

ひょっとして、年配の人には意外に良い印象を残す作品かも。適度にユーモアがあって、出来の良い古典風映画とも言えるはず

 

 

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