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2015年10月25日

シンデレラ(2015)

Dhizney

- なぜ作った? -

童話、アニメで有名なシンデレラの物語の実写版。ディズニー制作。DVDで鑑賞。

ヒロインは最近「ダウントン・アビー」で奔放な娘を演じていたリリー・ジェームズ。ただし、今回の役柄は奔放ではなく、快活だが健気なキャラクター。あの派手な顔のリリー嬢が、そんな役に合致するかな?というのが心配だったのだが・・・

リリー嬢は都会的な顔立ちではないように思う。実像は知らないが、貴族の娘よりも田舎娘に近い雰囲気ではないだろうか?冷たそうな印象は全く受けないので、田舎の家で働く娘の役柄には合致する。整いすぎた美人とは違い、日本人にも親近感がわきやすいタイプ。でも観客がうっとりするダンスが踊れるか?

結果的には充分に美しく、快活で健気な娘の雰囲気が感じられた。アニメのままの、ただ整った美人よりも生きる力を感じさせ、キャスティングの狙いがなんとなく分かる気がした。

この作品は、劇場に大きな看板があり、絶対にR指定ではなさそうだから、子供と鑑賞するのにも良さそうな気はしてチケットを買う選択肢には入っていたが、結局劇場では鑑賞しなかった。やはり基本的に少女用の映画だからだろうか?子供が興味を示さなかった。

劇場で鑑賞する価値があったかどうかは微妙な印象。美しい映像と、ダンスシーンの臨場感を感じたい夢見る世代には、劇場鑑賞が必要。老年にさしかかった劇場主が一人で観る場合には、たぶんビデオで充分。そのように思った。

子供には間違いなく勧められる作品。きちんとテーマを繰り返し言っていて分かりやすいし、情操教育上よろしくない点は特になかったと思う。夢のある童話、ハッピーエンドで安心して観ていられる点も好都合。大人が観てもがっかりするほどの内容ではないと思う。感動して涙を流すことはないと思うけど。

ただし、この作品の企画の根拠、制作理由はよく理解できなかった。過去の実写映画やアニメを超えるインパクトが必ずある、または斬新で魅力的な作品になるという確かな見通しがあったのだろうか?膝を打って、なるほどと言う程のインパクトには欠けていたように思えた。

フランス映画の「美女と野獣」も、制作意図がよく分からなかった。互いに何か意識して作られたのだろうか?

相手役は少々頼りなげな若い俳優。迫力はなかった。二枚目とも言えないように思う。ヒロインを目立たせるためには、それで良かったと思うが、作品のイメージを最高に高めたいなら、若い頃のレオ様のような、強い意志を感じさせる俳優のほうが印象に残るだろう。添え物ではいけなかった。

シャルル・ペローの作品集を読んだことがある。20歳頃のことで、いい若者が童話集を読むのは他の人には秘密にしておきたいことだったが、本は面白かったので、翻訳が素晴らしかったようだ。絵も良かった。

その本は挿絵などが古風で、おそらくフランスの本をそのまま載せていたように感じた。もしかすると、非常に重厚な宮廷内部の物語を描くかのような、別な作り方をすると映画の魅力が出た可能性もある。誰でも知っている物語だから、普通の作り方では驚かれない。古典に回帰するのも一手では?

乙女達や、乙女のなれの果ての女性達がうっとりとダンスシーン、王子との会話のシーンを観れれば、おそらく作品は成功する。いかにして魅力を出すか考えると、イケメン俳優を登場させるか、バレエみたいでクラシックなダンスを披露するか、絶妙なカメラワークで画期的なダンスシーンにするか、何か工夫のしようがあると思う。

 

 

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