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2015年4月 7日

アンダー・ザ・スキン(2014)

4Finefilms

- 必死さが欲しい -

スコットランドの町で、行きずりの男を誘う女がいた。男たちは不思議な力で黒い液体の中に引き込まれ、体の内部が吸収されてしまう・・・

・・・・MTVで有名だった方が監督をしているようで、静かで不気味な雰囲気の怖いシーンがあった。神秘的な雰囲気の暗い場所で、男が徐々に何かに沈んでいくシーンは美しく、しかも怖ろしかった。

MTVとしては最高の出来だったと思う。音楽も雰囲気が出ていて良かったし、漆黒の世界は強烈な印象を受ける。でも、映画の場合は、それ以外の部分にも気を配る必要が当然ある。この作品は、ドラマ部門や間のとり方、ストーリー性に問題があったように思う。

ポルノとしても最高だったかもしれない。ヌードのシーンも結構長かった。しかし、ヨハンソンはグラマー過ぎて、やや肉がだぶつき気味であることも確か。それなりの演出がないと、せっかくのグラマー女優の魅力が損なわれてしまう。大写ししないほうが、かえってセクシーに写せたのでは?

美人モデルが出演し、宇宙人や何やらが人を襲うスリラーはたくさんあるはず。「スピーシーズ」が代表だろうか?有名モデルが素っ裸で出演するので、知らないで鑑賞すると子供に良くない影響を与えてしまいそう。この作品も、後でカルト的なファンを持つ作品になるのかもしれない。

出ていた俳優で有名なのはスカーレット・ヨハンソンのみ。「天使の分け前」の青年も少し出演していたが、あっと言う間に殺されていた。この作品はヨハンソンのための映画で、彼女を写すためのポルノ映画に近いとも言える。たぶん合成ではなく、しっかりフルヌードで出演していたようだ。

映画の画質が良くなかった。予算の関係だろうか?CGは出来が良かったように思うが、普段の運転中の映像などは、やや冗長な感じがして、会話の間や何か眺めている時の時間配分などに改善の余地ありと思う。

エジンバラかどこかの町の映像がしばらく流れる。演出なしの全くの実際の映像ではないかと思う。それに車の運転をしながら獲物を物色する際にも、街を歩く人々の姿が長々と映し出される。意図を図りかねた。

ヒロインは何か考えを変えて、障害者の人間を助けたりした様子だった。でも、あれだけではストーリーにならない。怖ろしい怪物といえど、なんらかのキャラクターを持っていること、何かに必死であることが望ましい。

そうでないと、観客の共感は得られない。いかにセクシーな主人公でも、そうだろう。物語がもっと必要。

おそらく、望ましかったのは、ヒロインの敵を作ること。事件を追う刑事役は欲しかった。怪しい女性を探して探索する刑事役と、お色気で次々男を餌食にするヒロインとが戦ったほうが良い。不気味に変身する必要はなく、ヒロインが必死に逃げるので良いと思う。

障害者などの社会的弱者、高齢者、ヨタ者など、いろいろな人物が犠牲になることで、何か社会の縮図のようなものが現れるともっと良い。加えて、一般の女性の持つ問題点、欺瞞などが逆説的に現れたらもっと良い。

企画の段階で、そこらへんの材料が揃っているかちゃんと確認すべきだったと思う。スターが出演し、CGの技術が優れているからヒット作ができるとは限らない。

 

 

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