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2015年2月24日

ラストミッション(2014)

Europa

- 設定に難あり -

ベテランのCIA要員である主人公が、余命いくばくと判明。治験薬と引き換えに、最後の暗殺命令が下る。主人公はイヤイヤながらも指令に従うが・・・

・・・DVDで鑑賞。いくつかのプロットがあって、興味を持ってみることができた。①主人公が病気で死ぬのかどうか、②家族と和解できるかどうか、③敵との戦いで死ぬのか、④違法な住人達との関係がどうなるか、⑤イタリア系、東欧系?などの敵の手下との関係がどうなるか、などなど。

描き方としてはユーモアたっぷりのボケのシーンと、凄惨な殺人、派手なアクションシーン、家族ドラマなどが入り混じって、それらが上手く整理されて場面が展開していくので、上手い作り方だと感心。アイディアは非常に良かった。ただし、味わいのような余韻があまり感じられなかったのも確か。何かが欠けていたか、もしくは余計だったか?

敵の中で心を通わす人物は、基本は一人で充分だろう。その人物とも結局は戦わないといけない・・・そんな流れは深刻だから余韻につながる。または、家族の誰かが犠牲になるか人質になって危機が迫る・・・それも深刻さが違うので、味わいにつながる。そこらの設定に難があったのかも。

主人公のケヴィン・コスナーは随分齢をとった。ひと頃より体を絞っているようには思ったが、アクション映画にはもう無理がある。走って敵を追いかけるのは難しい。この役は、ギリギリでトム・クルーズくらいの年代が最適だったかもしれない。表情は悪くなかったが、基本的に役柄から考えても、良いキャスティングだったかどうか。

周囲の人間はオトボケでも良いが、主人公はニヒルに徹するのも良いパターン。「ニキータ」などでジャン・レノが魅力的だったのは、とことんニヒルで仕事に徹していたから。中途半端に仕事をやっていては、魅力が損なわれる。もし適当な仕事ぶりなら、もっと完全にイカレた適当ぶりのほうがいっそ良かったと思う。

例えば、料理のレシピを聞いた後、無慈悲にもあっさり殺してしまう酷い人間はどうか?次々と質問しては殺すなら、それに徹した場合はブラックな魅力が出るかも知れないけど。

敵の側には、もう少し好敵手が欲しかった。用心棒役に残虐そうなコワモテ俳優、敵はもっと年配で良いから非常にシブイ俳優、そして手引き役のコメディ俳優、そんな役割分担が理想。少しずつずれていた。

お色気担当のアンバー・ハードは素晴らしい存在。イジワルそうな表情が役柄に最適。峰不二子的なキャラクターとして、現在最高のタレントだと思う。今後、他の方面の演技に展開できたら、大スターになれると思う。

カーアクションは素晴らしかった。「タクシー」などのシリーズ物で、充分に技術が磨かれているのだろう。パリのような大都市で、あんな撮影をやれるのは凄いこと。それに観光名所もいろいろ出ていた。意識して色々な名所を舞台にしていたのだろう。

有能なスパイが、不治の病に冒され、敵や仲間達と戦う話は様々あったと思う。この作品はユーモアの比重が大きい点で異色。設定として、よく考えてあったと思う反面、韓国系のドラマに似たような、やや御都合主義的な臭いも感じられ、重厚さや悲惨さを損なってしまったのではと想像。

 

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