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2015年1月16日

マチェーテ・キルズ(2013)

Finefilms

- 適切な過激さ -

マチェーテが米国大統領の依頼によってメキシコに潜入し、犯罪者組織のミサイルを破壊し、米国を守ろうと奮闘するお話・・・・

・・・マチェーテのキャラクターが本当によく出来ていた。ギャグめいた派手な戦い、チャールズ・ブロンソンを思い出すような渋い(=醜い)顔、狡猾で意地の悪そうな敵の数々。魅力的な仲間。登場人物が、とことん突き詰めた形でキャラクターを強調しつつ登場する。明らかに演出過剰なB級路線。

劇中劇のはずだったマチェーテの映画も、この作品が二作目になる。元々の作品よりも有名で、息の長いシリーズになりそうだ。既に3作目が決まっているような構成がにくらしい。この調子で数十年間続けていくつもりかも。

強調ぶりが非常に素晴らしかった。アントニアオ・バンデラスとキューバー・グッディング・Jr、レディー・ガガは同じ人物が変装しているという設定だったが、そう言えば昔のドラマの怪人に、そんな人物がよく登場していた気がする。子供時代には、そんな見事な変身ができるなんて怖ろしいヤツだ・・・そんな恐怖というか、敬意みたいなものを感じていた。あれの復活みたいだ。

おそらく演じていた役者達も非常に楽しみながら演じられたのではないか?派手で際立った個性、クールな殺し屋、そんなキャラクターは、古いテレビ番組のダークヒーローで、懐かしい感じが味わえるだろうから。

子供の頃、時間つぶしに観ていた特撮ものの番組の中に、この種の臭いを感じるものがあったように思う。俳優たちは気取ったポーズを決める傾向が強く、怪人や怪物はとことん派手でグロテスク。ヒーローはキザで現実離れした二枚目か、とことんダークで悪役と区別がつきにくいか。

それにまた、出てくる女性達も決まったパターン。お色気全開で、普通の服など着たこともないようなセクシー女子、またはムチを振り回すボンテージスタイルの姉御、裏切りが趣味のような悪質な性格の悪魔系女子など、パターンは決まっていた。悪趣味、ゲテモノ、実験精神、独りよがり、そんな臭いが懐かしい。

クールビューティーのアンバー・ハードという女優さんが非常に目立っていた。色気と体力、残虐性とユーモアまで併せ持つキャラクターで、期待される役割を充分に上手く演じていたと思う。かってならニコール・キッドマンが絶対にやりたがった役だと思う。

マチェーテを追う女集団の首領がまた派手だった。股間に妙な銃をはめ込み、「イエス!」などと叫ばせるアイディアは傑作だった。彼女らはきっと次回作でも主人公を追ってくるに違いない。オッパイと股間の武器の次は、いったいどこに武器をつけるのだろうか?怖ろしい想像をしてしまう・・・

この作品は基本的には子供だましの映画だと思うが、本当の子供が観るのに良い作品ではないだろう。残酷なシーン、なんだか変態的、猟奇的と言える表現も多いし、ふざけていて現実離れしている。勇気と友情に感化されるといった教育的な効果は基本として考えていないタイプの映画。子供には見せたくない。

恋人と気楽な鑑賞をするのは悪くない作品と思うが、趣味を嫌がる人は当然いると思う。ギャグに嫌悪感を抱かれる怖れがあると判断したら、この作品はこっそり一人で鑑賞した方が良い。本当に悪趣味なシーンも多い。

 

 

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