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2014年12月18日

REDリターンズ(2013)

Red

- 良い企画 -

引退したはずの元スパイ達にCIAの追求が迫ってきた。封印された謎の爆弾の秘密を探るべく活動が始まったが、秘密を握る博士は長い拘禁生活で精神に異常を来たしてラチがあかない・・・

・・・年配のコワモテ俳優達が活躍する前作は意外に面白かった。今回も同じ路線で、しかも謎解きの要素が上手く絡んで、二転三転する展開がかなり良くできていた。娯楽に徹した点が優れた作品。マンガが挿入されていたのは、原作があるからだろうか?

良い味を出していたのは、博士役のアンソニー・ホプキンス。狂った様子や本性を表す時の演じわけは流石だった。ユーモアたっぷりに演じていたので、悪役をやっても印象が悪くなかった。

主人公となるブルース・ウィリスは随分と齢をとって、アクション映画では限界があり、今はやはりこんな役柄が最も合う。そのへんを、よくわきまえているのだろう。いつまでも大真面目なアクションスターでは成り立たない。

スタローンは笑われることを覚悟で演じきっているから、逆に凄い。スター達の生き残り戦略には、様々な方向がありうるということ。その個人の個性や体力、企画力などに応じて、適応していけば、かなり息の長い活躍ができるのだろう。

スパイ達の個性を端的に描いていたので、年齢や体力に応じてオシャレで格好良く、そしておかしい印象を受けた。そう描こうと考えていて、そして成功したんだろうなと感じた。役者達の演技も、演出側の意図も手腕もマッチしていて見事だった。良い企画、良い演出、良い演技だった。

元が劇画なら、劇画タッチに描こうという意志が浸透するだろうから、演技も劇画タッチになって、皆が嬉々としてオーバーに演じることができるから、自然と楽しい作品になる傾向があるように思う。この作品もそれか?気のせいか、楽しげに演じているようだ。

イ・ビョンホンが殺し屋役をやっていたが、彼がやって良かったという印象は受けなかった。体が細すぎて、殺し屋としての迫力には欠けていなかったろうか?顔も、元々が甘いマスクなんで、殺し屋向きとは感じない。他のタレントでも良かったかも。昔なら千葉真一で決まりだったろうに。

ビョンホンは大きなアクション映画によく出ているが、個人的には千葉真一のような眼力のない、よく理解できない立場の俳優。欧米人と関わる場合に、渡辺謙や真田広之のようなレベルに今の時点では至っていない。キャラクターが違うし、若いからかもしれない。でも下手すると、このまま便利屋みたいな扱いのままで終わるかも知れない。

この作品にグロテスクなシーンはないと思う。あんまり好ましくはないかもしれないが、家族で楽しめるかも。殺人のシーンはあるけど。恋人と観るとしたら、気楽に楽しめる点で悪くないはず。でも、爆笑、拍手喝采というほどの興奮はないだろう。感動的な第一級のアクション映画ではないから。

問題解決の仕方が、ちょっと安易過ぎた気もした。爆笑できるような奇想天外な解決方法を考えても良かったような気はした。アクション映画の場合、最後の締めで喝采を贈りたくなるかどうか、その作品の評価を決めると思う。ずるい方法でも良いし、あっけなくても良いから、爆笑できる解決策を用意して欲しかった。

この作品は、クールな映画とは元々の路線が違う。企画した路線通りに、比較的予算を使わないで、面白いスパイ映画を作ろうという、その意図がはまった感じ。最初から大ヒットを狙う路線ではないが、予想した通りの収入を確保したのではないかと思う。実際はどうだったろうか?

 

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