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2014年12月24日

トランセンデンス(2014)

Warnerbros

- 選択の結果 -

コンピュータ理論の専門家がテロリストに襲われ、放射性物質を撃ち込まれてしまう。妻は、せめて彼の意識をコンピュータに移植しようと計画。それは成功したかに思えたが・・・

・・・DVDで鑑賞。ジョニー・デップ主演だから、どんな形にせよ外れはないだろうと考えたが、確かに高級なSFとは言えるものの、一大感動作とまではいかないと思った。殺人や銃撃のシーンはあったが、エログロの傾向はなく、これは一応家族で鑑賞できる作品だとは思う。小さい子は多少気味悪がるかもしれないけど。

全体に静かな調子。ワクワク感が足りなかったかもしれない。戦闘シーンが少しあったものの、軍関係者は非常に少人数で、人類の運命に関わる戦闘にも関わらず予算をつぎ込まないのは、後の結果が良くないよオバマ君と言いたい。軍事作戦は難しい。小出しの戦力での戦いは、結局は費用と犠牲を増やしてしまうことも多いはず。

主演のジョニー・デップの出番は少なめだった。本当の主演は妻役のレベッカ・ホール。スタイルの良い女優さんだったが、この作品で見るといつのまにかお尻の大きさが変っているような気がした。以前はストリッパー役もやれていたはずだが・・・まあ、それは作品には関係ない話。

CGは素晴らしいものだった。どこで撮影したのか、太陽光発電のパネルの場所も広大、地下のコンピューター室も物凄く広い。富士通のサーバがある部屋がちょうど同じような感じだったが、どこかの会社を借りたのだろう。役者達のシリアスな表情や、ドラマ部門の演技も的確で、まとまりを感じる映画だった。

優れた電子システムは便利だが、過剰に連結された情報網には危険を伴う・・・そこがテーマで、確かによく考えてみるべき点。危険を管理するものは必要と思う。中国のように国家が過剰に管理するのもどうかと思うが。少なくとも、大規模なシステムダウンが来ないような危機管理は必要だろう。具体的にどうするのか、特に法令の作り方がさっぱり解らないが。

大きな病院の場合、院内のシステム管理が素人では難しいので、外部の会社が介入している。でも、基本として外部の人間が入ること自体が危機管理上まずい。管理会社とデータのやり取りでもやられたら、互いに情報漏れやウイルスのやり取りの可能性は生じる。基本として、それぞれの院内システムは連絡できないほうが良い。管理上は面倒になっても、安全性を優先すべきと思う。

ただし、国としては管理を容易にするため、電算化、ネットワーク化は必要と考えているようだ。映画のように危険なことは滅多に起こらないだろうが、筆者の意見としては便利さより堅牢さが大事、データの収集や閲覧の便宜は、ネットワークを介しない形のほうが将来の問題が少ないと思う。今の技術者の思いもよらない理由によって、国民の健康に関する情報を狙ってくる勢力は将来あってもおかしくない。その際、ネットワークに侵入さえすれば入手できるとなると、防ぎようがないと考える。

この映画のアイディアは既に過去にも多く使われており、新しい感覚や驚異的なイメージの変化は感じられなかったことも確か。もう一段の盛り上がりを期待するなら、せめてヒロインが大泣きをするような、メロドラマの美しさなどに比重を置くべきだったかも。ヒロインは、あんまり泣いていなかった。アップの表情と、それに耐える美しさが必要だった。

あるいは、主人公と兵隊側の間で、逆転また逆転のバトル合戦が起こるべきだったかも。戦いに比重を持ってくるわけである。一方的かつ単調な攻撃では感動は得られない。勝ったと思って逆転され、また勝って逆転、その形勢の転換が何度も何度もあれば、もっと面白かったのでは?

良い結果であったとしても、やはり圧倒的な勝利は面白くない・・・事前の予想通り、年末の選挙は与党の大勝だった。

選挙がありそうだという噂が流れた時点で、与党は既にやると決めて準備していたのだろう。でも、筆者には大義というか意味が全く見えなかったので、とにかく呆れてしらけて、選挙に行くのも面倒な気分。多くの人もそうだったのだろうか、投票率が50%くらいだったらしい。

首相への求心力が高まったこと、閣僚のミスの問題を封印できること、さらに長期間の政治的安定が確保できたことなど、首相個人への効果は確かにあるものの、国家的な意味からすると無駄。少なくとも必須の選択ではなかった。本音を話さないウソツキのイメージが濃厚に感じられたから、首相にとっては終わりの始まりとも思う。

対抗馬の政治家達は今後どうするのだろうか?3年も我慢しないといけないのか・・・と、ガックリきているか、思い切った戦略で首相を引き吊りおろそうとしてくるのか、よく解らない。今後は国民に負担を強いる問題が待ってるから、与党議員の人気はジリ貧ではないか?そうなると責任を首相に押し付けようとなるかも。

選挙前に、与党で300議席近くなりそうという報道が流れた。おそらくイギリスやフランスだったら、バランスを保とうという意識が働いて、野党に票が流れることだろう。日本の場合は、投票と国の運命に対する考え方が未熟なのか、とりあえずヒイキの役者でも選ぶ意識で、与党を裏切ったりはしない。

強行採決が可能な状態を是認したという結果は、真摯に受け止めないといけない。将来、この選択によって引き返しのつかない事態がやってきても、私達はそう選んだと考えないといけない。筆者個人は、この選択に同意しがたいが、現実は現実。

バランス感覚で片付けるのも良くないかも知れない。景気に敏感だからこそ、政治心情から発想することがなく、少しでも利益を生み出しそうな勢力を支持しつづける・・・つまり現実主義、たくましさがあるとも言える。この選挙で、原発再開や秘密情報保護のことに頭がいく人は少数派だったろう。それより何より、日々の収入、株価、商売が大事だったのでは?

かって戦前も、このように政治は行われていたのかも。海外の帝国主義に対抗し、自らが帝国主義国家となって利権を奪い取らなければ景気は悪化する、誇りも得られない、侵略されるのが怖い・・・そのような意識が働かないかぎり、いかに政府が上手く立ち回っても維持は難しい。帝国主義は、やむなく支持されていたのだろう。

筆者の選挙区、および県では、正直なところ票を入れたい人は誰もいなかった。軽減税率を主張する公明党には賛同したが、選挙前に急に強調し出したので本気かどうかは解らないし、与党内で意見が通るかどうか疑問なので、賛同の意味はないかも知れない。薬や食品には課税しないで欲しい。国民の生命を守る姿勢は、そんなことにも表れると思うのだが・・・

 

 

 

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