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2014年12月31日

ローン・サバイバー(2013)

Universal

- 視点に問題 -

アフガニスタンのタリバン幹部を始末する計画のため、シールズ部隊の4人が現地に赴いた。しかし彼らは現地人に発見され、囲まれてしまう。4人対タリバンの戦いか始まった・・・

・・・この話は実話を基にしているそうだ。DVDで鑑賞。作品の宣伝を観た記憶はない。おそらく日本の劇場ではほとんど公開されていないのではないかと思う。およそ人気の出そうにないテーマだから。

この作品を観たくなったのは、やはり現実の紛争が原因。ウクライナやパレスチナでは、作品のような激しい戦闘が日常のように起こっているはず。銃は撃たないが、小笠原近海では数百隻の中国船が集結したという。そしてイスラム国の存在。平和な時代が去ってしまうかもしれないという危惧を感じる。それで最近、戦争ものを観たくなったのだ。

アフガニスタン人の視線で描かれた作品ではない。その点が残念ではあるが、純粋な兵士賛歌の映画は娯楽として観ていれば、やはり面白い。いかに酷い目に遭っても彼らは生き残るだろう、そうでないと映画にならないからという理由で安心して観られるし、危機の盛り上がりで緊迫感は味わえる。この作品は優れた技術を集めた高度な映画だと思う。

特に崖から転落していくシーンが素晴らしい。舞台の階段落ちの豪華版だ。ちゃんとクッションのある場所に本当に落ちるところを撮影し、現場の映像と組み合わせたのだろうと思うのだが、木や岩に激突するシーンが実に上手く撮影されていて、本当に落ちたとしか見えなかった。

実際に落ちていく時には、おそらく転がらないようにすべきと思う。みっともない格好になっても、壁面になるべくへばりつき、転がって自分の体のコントロールが効かないような落ち方は避けるべき。それが子供の頃に何度も転げた経験のある筆者の印象。転げて頭部を打撲して意識を失ったら終わり。

出演者の中でテイラー・キッチュは、少し演技がクサすぎる印象を受けた。格好良い役だったが、なかなかやれない役目だったと思う。実際に本部と連絡をつけたいなら、作品の中のような場所に立つのではなく、他の方法があったのではないかと思う。

他の兵士の個性についても、上手く演出できていたろうか?死んでいく兵士の傷つきぐあいの表現は非常に優れていたと感じた。敵側の個性も出た方が良いだろうが、そのへんは全く関知していなかった様子。敵も人間であり、組織の中で動く兵士であろう。作品のレベルを上げたければ、何か描いて欲しかった。

そもそも、敵の人質を解放すべきかどうかは大きな問題。通常の場合、自由を奪って自分達が安全な場所に逃れるまでは縛りつけておくのがベストでは?作戦は失敗したと判断し、さっさと逃げるのが正解。遂行を狙うなら、やはり捕らえておくしかない。実際には人質にするか殺す場合もあったろう。

通信手段に関しては、何か工夫はできないのだろうか?衛星を使うか無人機を24時間体制で飛ばすかすれば、いかな山の中でももう少し通信できそうな気がする。隠密作戦の時こそ、生命線である通信の確保には注意が必要。機器が進んだ米軍でも、このような失敗は多かったのだろうか?予算的な問題か?そこらへんは、よく分からない。意外に旧式の手段を使っていて、現場から苦情が出ているのかも。

 

 

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