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2014年12月30日

ゴッド・ブレス・アメリカ(2011)

- 上映不可 -

離婚、子供との離別、リストラ、不治の病という最悪状態の主人公が、世の中の気に入らない人物を殺戮していく話。

スプラッター風のブラック映画だったが、いくら何でも殺人の描写が激しすぎて、一般のビデオ店でレンタルできるのは問題かと思えた。観る人によっては、主人公に共感して実際の殺人を犯さないとも言い切れない。妙に主人公は正論を話すから、悪い共感につながりうる。

この作品の観客は、やはりスプラッター映画のファンに限定。恋人とこんな作品を観るのは私には想像できない。この作品を楽しむような相手とは、直ぐ別れたほうが良い。別れ方には用心が要るが。

主人公のキャラクターが凄かった。妙な理屈を持っていて、変に倫理やマナーにこだわりながら、やることは重大な殺戮というブラックヒーロー。体型は中年太りで、カッコよさは微塵もない。同僚に自分の意見を長々述べるシーンがおかしい。他の同僚が引いてしまっている様子も笑える。

主人公はテレビの下らない番組に辟易するのだが、テレビ番組の下らなさは今に始まったことではなく、主人公が生まれる前からそうだったと思う。それに腹を立てても仕方ない。でもイライラさせられることは誰でもあるだろう。そこを強調すれば、この世は総て腐ってるという意見になる。

特にバラエティ番組は本当に下らないし、倫理感に欠けている。さすがに障害者をスターにする番組はないと思うのだが、ボケ役をいじる番組は日本にも多い。弱い立場のいじられ役コメディアンがブザマなギャグを強いられる、いわゆる罰ゲーム。おそらく、子供のイジメの心理には悪影響を及ぼしていると思う。

その影響を証明するのは難しいから、倫理委員会でも改善を要求はできないだろう。表現の自由の問題もあるから、害を垂れ流しても防ぐ手立てがない。親が責任を持ってバラエティー番組を見せないようにするしかない。我が家は母親が真っ先に見たがるから、如何ともし難い。

ハナ肇の時代より前からイジラレ芸はあった。ただし、毎日、各種の番組で繰り返しの罰ゲームでいじるといった状況ではなかった。趣味や、演出の程度は考えるべき。いびることが当然のことのように扱われる傾向は、自粛が望ましいと思う。主人公も嫌な気分になっていたようだが、うなずける。

日本にも芸能人の御自宅訪問番組はある。米国では金持ちが実生活をテレビで紹介する番組が本当にあるのか知らないが、我がまま娘が堂々と主役を演じ、実生活でもそのままなんて信じがたい。お仕置きくらいはすべきであると私も考える。主人公も嫌悪感を感じていたようだが、嫌悪感だけならうなずける。

ヒロインに相当する女子高生のキャラクターには共感できなかった。非常に上手い女優だと思ったが、元々どんな鬱屈した感情があったのかが省略されていたので、共感するのは難しい非現実的な存在ではないか?彼女にも共感できると、許されざる怖ろしい作品になるので、あえて無茶苦茶にしたのか?

主人公が性的感情を彼女に抱かなかった点は、主人公のキャラクター設定としては正解だったと思う。残虐な男であるにも関わらず、本人の倫理にもとることはしないという部分が解りやすかった。そう言えば他の映画でも、妙に説教くさく、細かい倫理感にこだわるくせに人を殺すアンチヒーロー的キャラクターは多い。実際にも、犯罪者なのに妙に理屈や潔癖さにこだわる人物は多いように感じる。妙な理屈をこしらえる段階で、こだわりが関わっているからだろう。

映画館での若い集団に銃撃する話も、ありそうな話。携帯電話のマナー、私語などに関して酷い人はいる。あいつらは確かに殺されてしかるべき・・・とは思えないが、銃を持っていたら発作的に撃つ人物がいるかもしれない。

テレビキャスターで辛辣な意見を述べる人物がいたが、日本ではあそこまで極端な人はいない。ただ、最近は批判をものともせずに攻撃的な意見を展開する人も多い。橋下市長の影響だろうか?目立って名前を認知させると、支持も広がり力につながる。ただし、反感は買うから、危険性も高い。

運転マナーの悪い人は多い。その方面の話は出てなかったが、たぶん実生活で腹を立てる最も多いシーンだから、持ち出すとよりリアルになってマズイという判断があったのでは?熊本市だとウィンカーをつけないで進路変更するのが常識だし、狭い道で譲ることを知らない車も多い。銃撃されても仕方ないくらいの酷い車に、一日5台くらいは出会う。銃があるアメリカ社会で、運転マナーのトラブルで銃撃がないはずはない。

そう言えば前から思っていたが、市内の高校生の自転車のマナーは最悪。3台横並びで、歩道を占拠したまま走行するのも当然と思っている。隅で避けている私の自転車にぶつかっていくのも普通のことのようで、「フン」と言いつつ走り去るほど。彼らも銃撃されて仕方ないかも。

 

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