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2014年7月12日

フィラデルフィア・エクスペリメント(1984)

- 期限切れ -

戦時中に計画されていた実験。事故で主人公は未来に飛んでしまう。そこでも実験は続けられており、主人公に地球の未来がかかって来る・・・

懐かしいマイケル・パレ主演の活劇風SF。この作品の公開当時はバカにして観なかった。どうせ二流のSF、特撮効果も知れているだろうし、俳優も上手な芝居をするとは予想できなかったから。今回、思い出してDVDで鑑賞。他に適当な作品を探せなかったので借りた。

この実験計画は、実際にも何かが行われていたのではという説があるそうだが、とにかく題材に選んだ企画者達は偉かった。こんな企画なら、製作段階では面白い映画になりそうな気がする。結果的には大傑作にならなかったようだが、アイディアは良かったと思う。

マイケル・パレの声色は、マーロン・ブランドと同じであることに気がついた。カッコ付けした表情、動作が二級映画には最適な感じがする。ハンサムで格好良いのだが、大スターにはなれなかったようだ。今も息の長い仕事をしているらしいから、たぶん裏方に受けるナイスガイなんではないか?

もしかすると、彼の演技はアメリカでは好感を持たれる典型なのかも。私の感覚では格好付け過ぎてるように思えるが、例えばアメリカのテレビでは雰囲気を出してくれるパターン通りの俳優なのかも。日本のドラマでも一定の個性を持ち、いつも同じような役割を果たして雰囲気作りに役立つ俳優がいる。あれに近いのかも。

この作品の主人公を非常に魅力的に感じたかと言うと、そうでもなかった。何が足りなかったのか考えたが、たぶん殴り合って仲間を守る英雄的な行為や、必死に逃げてるうちに傷を負うことや運命を嘆くといった、同情を買う要素が足りなかったのかも知れない。血か大きな傷か、明白な何かが足りなかった。

演技もかなり芝居臭かった。そもそも主人公がどんな個性の持ち主か、さっぱり分からなかった。プレイボーイなのか、野心家なのか、ただの友人思いなのか、もっと何か特徴が欲しいと思う。二転三転する謎解きの要素もなく、最初から展開が読めてしまう点も褒められない。濡れ場も盛り上がりに欠けていたように思う。

ヒロインのナンシー・アレンはロボコップの女警官が懐かしいけど、彼女の魅力もよく分からない。お色気が素晴らしいとは感じないし、この作品でも特に脚光を浴びそうな演出を受けていたかと考えると、どうでも良いただの相手役に近い扱い。ただし、悪い印象は全く受けなかった。

できればだが、独特の個性を持つヒロインのほうが良い。ただ仕事にあぶれたエピソードだけではなく、とことん不幸な過去を持つ、または野心を持つ女で、泥棒かスリが本業でも良い。愛すべきガラの悪い女、または不幸続きのドジ、男に騙され続けるお人よし・・・そんな極端な個性が欲しい。男女関係に何かトラウマを持つなど、気の毒な境遇や愛すべき個性がないと客に受けようがない。

企画倒れ立ったかもしれないが、悪い映画ではないと思う。退屈な時に何もないより良い。家族で観てもいけないということはないだろう。すごく感動はしないと思うけど。

そもそもSF映画は賞味期間が短めの傾向がある。純愛映画やドラマチックな作品は、ある程度は普遍的なものになるが、SFの場合は意外性やCGの驚きが売りになる。10年もすると、ほとんどの作品は古くなる。だから仕方ないのかも。

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