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2014年5月28日

トランス(2013)

20centfox
- 現実味も大事 -

オークション会場から名画を強奪したはずの主人公は、手違いで頭を殴られ記憶を失ってしまう。記憶を取り戻すべく、分析医の助けを請うが・・・

・・・DVDで鑑賞。よくできたサスペンス劇だったと思う。役者達も有名かつ演技力もある人が集まっており、小品ながら佳作だと思った。ただし、ハラハラの度合いはそこそこだし、子供達にも受けるような万人向けの作品ではない。恋人と観ても、恋に良い影響があるとは思えないストーリー。何か味付けが不足していた気がする。

例えば、恋愛感情が発生して良い方向に話が進むなら、恋人と観た後に雰囲気が良くなる。犯罪者の映画であっても、何か救いが出てくる。そんな面の観点も欲しかった。

泥棒が主人公の古い映画では、決まって主人公と女性、時には相棒、たいていは敵の刑事か盗まれる富豪の孫などとロマンスの話がある。それで救われる面があるし、恋が成就するかで作戦が成功するかのハラハラの度合いも増すという寸法。でも、その手は昨今流行らなくなった。

ストーリーの進め方が面白い。最初は主人公が解説をしていて、やがて実際のドラマに入り、後は謎解きの場面、最後にはバイオレンスシーンと、いろんな趣向が混ざっていた。特に悪い演出ではなかったと思うが、必要な手法だったかは分からない。手法で凝りすぎると、観客の中には理解できない人も出るかも。

主人公を演じていたのはジェームズ・マカヴォイで、彼が最初に印象に残ったのはアンジェリーナ・ジョリーと共演した特殊能力のスナイパー役。彼の特徴は眼力だと思う。異様な能力を出しそうな、ちょっと異常な眼を上手く表現することができるようだ。そのせいか超能力者の役が多い。

今回は超能力は出さなかったが、弱々しい役柄や、攻撃的な人格、冷徹な犯罪者、ストーカーとしての表情を演じ分けていたから、相当な表現力があるのだろう。車に轢かれた時の表情も、実によく考えていたなと感心した。

ヒロインのロザリオ・ドーソンは、昔より太ってきた気がしたが、画面の調整(縦横の)せいかもしれない。いろんな映画に出演しているが、自分には彼女の魅力が解らない。妙な演技をしているようには思えないが、際だつ色気などがあるのだろうか?色がもう少し薄ければ、田舎の同級生にも似た顔の子がいたような気もする。

もし、この役が凄いお色気女優だったら、完全なポルノ系の映画になっただろう。そのほうが面白くないかと、個人的には思う。精神療法の最中に色気全開だったら、観客の注目度は随分変ってくるだろう。

個人的には現代のお色気代表選手であるスカーレット・ヨハンソン嬢にでも演じて欲しかった。最後にお色気ねーちゃんが勝利者になると、バカな男どもは仕方ないかと諦める傾向がある。私のような観客も納得してしまう。ブサイクな女性だと納得しないのである。

精神療法を経験したことはない。簡単に無意識の状態に陥るのは本当なのだろうか?テレビで芸人達がいっせいに妙な行動をとって笑わせる番組があったが、あれはどうみても嘘くさかった。個人によっては暗示にかかり易い人もいるかも知れないが、少数派ではないか?

だから、個人的にはもう少し簡単な、現実にありそうな展開にして欲しかったと感じた。多くの人間の記憶をいじり、自ら危険を顧みずに勝者を目指すなんて、現実的ではない。もっと話を検討してみるべきだったと思う。

 

 

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