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2014年3月23日

エンド・オブ・ホワイトハウス(2013)

Millennium

- 北朝鮮の反応は? -

ホワイトハウスにテロリストが侵入した。大統領を人質に、米軍の撤退を要求する。元護衛官の主人公は、大統領奪還に向けて行動を開始する・・・

・・・ジェラルド・バトラー主演のアクション映画。同じ頃の「ホワイトハウス・ダウン」と比べて観たくなって、DVDで鑑賞。劇場では観る気がしなかった。

この作品は、結構怖いシーンも多い。小さな子供には向かないように思った。アメリカでなら、幼児でも構わないかも知れないけど、一般的な意味では大人限定だろう。恋人と気楽に何も考えずに観る映画としてはダメとは言えない、そんな印象。

アントワーン・フークア監督は独特の目を持つ職人というイメージだったが、この作品では独自性が乏しいと思った。

製作・主演のバトラーのアイディアが反映されたらしいのだが、ボディ・ガードが大統領とボクシングをするシーンには驚いた。万が一、脳にダメージを喰らったら、大統領の職務に影響するので、格闘技は御法度だと思う。危機管理上の問題は感じないのか?

その後、主人公が責任を感じて失意の状況に陥る点は良かった。エリート護衛官がさっそうと活躍しても、観客のほうは楽しくない。ただし、この路線は決まっているようで、「ホワイトハウス・ダウン」も似たようなものだった。

バトラーの格闘シーンは悪くなかったが、非常に素晴らしいとも感じなかった。ジェイソン・ステイサムのような体力のある俳優をしじゅう見ているから、バトラーが優れていても気がつかないようだ。かといって、あんまり現実離れしたアクションにこだわるのも逆効果。どんな工夫が必要なんだろうか?

私は、彼の泣き顔が欲しいと感じた。失意の記憶を思い出すたびに泣き顔になるメソメソ系のヒーローなら、もしかすると共感がもっと得られたのではないかと思う。

敵と戦っていても過去の失敗を強調され、悔しさで泣く。万事休すの劣勢になってしまって、敵にバカにされて泣きそうになる、そんな主人公でも良かったと思う。敵の銃火器の威力に足が震える、でも名誉挽回のために無理する、それは表情で表すべきだった。バトラーは勇敢すぎた。

この作品には続編があるそうだが、ヒットだけを狙うならば、主人公は死んだ方が良い。名誉を回復し、惜しまれながら、しかし本人は満足気に死んでいく・・・そこまでしないと、観客は満足してくれないだろう。

主人公のキャラクターを考えると、「ダイ・ハード」のマクレーン氏とほぼ同じと思う。刑事が元兵士になって、武器の扱いに長けていることは進歩だが、一人で突入することなど、新味には欠けると言えるかも。そろそろ全く新しいキャラクターが欲しい気もした。過去の失敗でヤク中になったヨレヨレではだめか?・・・無理だろうけど・・・

敵のキャラクターを代える手もあったと思う。なぜか敵は不適な笑いを浮かべる、それにカンフー系の格闘技が強い、女性兵士が頑張るが死んでしまうなど、同じ趣向ではいけない。敵の首領は、笑いが全くない、隙のない人物のほうがリアルだったのではないか?

敵には敵なりのしっかりした意志があり、自国のために真摯に戦っている、ただし残虐な行為をはたらき、その行為を説明し、謝罪する、そんな妙なキャラクターのテロ組織では、アメリカには受けないのだろうか?普通は、敵も真剣だと思うんだが・・・

ホワイトハウスが占拠されるまでがハイライトだったように感じた。よく考えてあって、厳重な警戒を兵士達が協調して突破するシーンには、迫力とリアリティが充分感じられた。相当に金がかかっていた様子。

たぶん、大がかりなセットを実際に作ったんだと思う。後でワシントンの映像と合成し、爆発などの炎をくっつけたんだろう。

北朝鮮?の爆撃機がやすやすとホワイトハウスの上空に飛んでくるのは妙な気がした。大陸に近づく前の段階で、レーダーで捕捉され、戦闘機が追っているはずだろう。しかも、横から出ている銃火器だけで戦闘機に勝つなんて、実際には考えにくいと思う。運動性能が違うのだから。

手持ちの小型のミサイルなどで、小規模ながら有効な攻撃をやって、米軍の展開を分散させるのがたぶん本当の敵の姿ではないかと思う。ミサイルがいっぱいあると解れば、たぶんヘリや戦車は近づけない。どうせ内部に人質がいれば、攻撃能力は発揮できないから、近づく必要もない。

気になったのは、この作品を北朝鮮側はどう評価したのだろうか?「我々を殺人者の無法者扱いするな!米軍こそ人類の敵だ!」などと言って来るのでは?無視されたのか、何かコメントされたのか、そのへんは知らない。

 

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