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2014年3月 2日

ジャッキー・コーガン(2012)

- 殺し屋向きの顔? -

賭博場の金を強奪し、胴元を犯人に仕立てる計画が実行された。計画は成功したが、暗黒街の組織は犯人を探索して消すべく、ジャッキー・コーガンに依頼する・・・

・・・DVDで鑑賞。熊本で劇場公開された記憶はないが、見逃しただけかもしれない。犯罪者の映画は基本的に大ヒットは望みにくい印象があり、地方都市には回ってこないことも多いと思う。この作品の狙いのようなものは理解できなかった。

主人公の殺し屋はブラッド・ピットが演じていたが、彼の雰囲気は殺し屋に向いているのか疑問に思う。最近の彼は好んでか、ギャングや殺し屋を演じている。年間で数回はやっているのでは?でも、圧倒的な存在感を感じたことはない。殺し屋に向いている顔なのだろうか?

ただし、ジャッキーのキャラクターは大変に魅力的。クールで、しかも仕事には熱心、集中力を持って事にあたり、妥協のないプロとして動いている。冷酷な悪人なんだが、仕事への姿勢は感心せざるを得ない。

しかも、自作自演で強盗の被害をでっち上げるというアイディアがストーリーに生きている。実際の強盗劇をやって、いかにも失敗しそうな二人組みに頑張らせるのが優れた趣向だった。あれがコワモテの人物だったら面白くない。

今回のやられ役、レイ・リオッタは完全に犯罪者向きと誰もが認める存在。特に今回は自分の裏切り行為を話してしまうドジぶりが良い。なんだか彼に同情したくなってしまった。これは製作スタッフの意図通りだろう。

リチャード・ジェンキンスが妙なエージェントを演じていて、これも非常に印象に残った。殺し屋とビジネス的な交渉をする場合、おそらく実際にも報酬の交渉や、仕事内容の打ち合わせなどが必要だろうと思う。「誰を殺せ、手段は問わない。」では、自分達に不利な状況が来る時に後悔する。その交渉ぶりがクールだった。

ジェームズ・ガンドルフィーニという役者さんが、この作品で最も魅力的な存在。最もダメな男でもあったが。アル中で、奥さんとの関係で情けない状態になっていること、仕事しないで飲んでばかりいることなど、ダメぶりと急にドスを効かせる変貌振りが良い。このキャラクター設定は見事だった。

おそらくアル中や薬物中毒など、何かの依存症を演じさせたら、何でも上手に演じきれるのではないか?中毒患者を上手く演じられたら、たいていの役はやれるだろう。コワモテの男など、わけもないかも。

原作を読んだことはないのだが、シリーズ化された小説らしい。たぶん、映画よりも何かと障害が発生し、主人公の奮闘ぶりが詳しく描かれているのではないかと想像する。そうでないと面白くないから。

そのためには、たぶん有能な刑事か、もしくはライバルとなる別な殺し屋やボディーガードなどが必要ではないかと思う。そんな怖い敵を、クールな対応で葬っていくようでないと、対決による興奮が得られない。よほど映像で迫力あるアクションシーンを描かない限り、印象に残らないと思う。

この作品の殺しのシーンは素晴らしかった。スローモーションで銃弾が飛んで行き、車のガラスが割れ、血しぶきが飛ぶ、その様をCGで見事に描いていた。ただし、素晴らしいCGは最近では珍しくないのも事実。直ぐに賞味期限が切れてしまうかも。

リンチシーンなどがあるので、この作品は子供には向かないと思う。恋人と観る作品でもない。こんな作品をデートで観て、楽しいという人物は、基本的に遠慮したい気がする。私だけか?

 

 

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